
学生にもなると、交友関係や行動範囲が一気に広がることもあり、何かとお金を使う機会が多くなります。
実家に住んでいれば、親から借りたりすることもできるかもしれませんが、親元を離れている場合などは仕送りもしてもらっているでしょうから、なかなかお金を借りたりすることも難しいかと思います。
そんな状況でどうしてもお金が必要になったとき、考えられる選択肢として挙げられるのが「カードローン」です。
ここでは、「学生でもカードローンやキャッシングが利用できるのか?」「どこなら借り入れできるのか?」などについて説明していきます。
学生でも借りれるカードローンとは?
「学生でも借りれるカードローン」のことを、この記事では便宜上「学生カードローン」と呼ぶことにします。この「学生カードローン」には大きく分けて消費者金融系と銀行系の2種類があります。
- アコム
- プロミス
- アイフル
- レイク
- 楽天銀行スーパーローン
などがあります。消費者金融系と銀行系の一番の違いは「金利」です。
それぞれの一番高い金利(上限金利)を比較すると分かりやすいのですが、消費者金融は18.0%程度となっており、銀行カードローンは14.0%程度となっています。
その差はおよそ4%となっているので、何度も借入れをするのであれば、この金利差による利息額違いが意外と大きくなってきます。
学生専門のローン
学生ローンと呼ばれる学生専門のキャッシングを行っている消費者金融もあります。
この学生ローンでは、「親の同意」が不要となっていたり、「親への連絡」もなしになっているところもあります。ただ、申込時には学生証が必要となるケースが多いので、先ほど挙げたアコムやプロミスなどの消費者金融系のカードローンや銀行系カードローンとは少し必要書類等が異なっています。
- カレッヂ
- イー・キャンパス
- アイシーローン
- アミーゴ
- フレンド田(DEN)
などがあります。
この記事内では、分かりやすいように、アコムやプロミスなどの学生でも借りれるカードローンを「学生カードローン」、カレッヂやイー・キャンパスなどの学生専門のローンやキャッシングを「学生ローン」とそれぞれ定義することにします。
学生カードローンへの申込時に使用目的が必要?
この記事で定義した、アコムやプロミスなどの消費者金融系カードローンや銀行系カードローンは基本的に事業目的以外であれば使い道は自由になっています。
ですので、飲み会の費用や新しい服の購入、学費の補填といった用途でも借入れができます。
ただ、カードローン申込時に資金使途を聞かれることがありますので、そのときは、「レジャー資金」など当たり障りのない項目を選択しておくのがいいでしょう。
注意!消費者金融は金利が高め
どうしても苦しい時に学生カードローンに頼ることは悪いことではありません。しかし、注意しなくてはならないのが、消費者金融の金利は高めだということです。学生だからと言って金利が安くなることはないので要注意です。
学生でも借りれるカードローンの金利の相場は3.0~18.0%。
なぜこのような金利幅があるのかというと、契約時の極度額(借入限度額)によって設定される金利が異なるからです。
ちなみに、アコムではこのように金利が設定されています。
契約極度額 | 1~99万円 | 100~300万円 | 301~500万円 | 501~800万円 |
---|---|---|---|---|
適用金利 | 7.7%~18.0% | 7.7%~15.0% | 4.7%~7.7% | 3.0%~4.7% |
参考:アコム「金利や利息について」
アコムでは新規申込の場合、10万円~20万円程度の契約極度額になることが多く、さらに適用金利は18.0%に設定されます。学生の場合であれば、収入がアルバイトのみとなっていることから、契約極度額10万円で適用金利は18.0%になる確率がかなり高いと考えられます。
銀行カードローンの場合でも適用金利は14.0%となっており、アコムなどの消費者金融系に比べると金利は低くなっていますが、学生は申込対象外となっている銀行もあるので、選択肢が少ないというデメリットもあります。
とにかく、消費者金融系・銀行系どちらで借り入れするにしろ、返済の目処がある状態で借り入れすることをおすすめします。
未成年は学生カードローン不可?18歳や19歳はどうする?
学生の中には18歳や19歳の未成年者もいます。この場合は学生カードローンでお金を借りることはできるのでしょうか?
カードローンの一般的な申込条件としては以下のものが挙げられます。
- 20歳以上であること
- 安定した収入があること
この2つが基本中の基本条件です。
未成年(20歳未満)との金銭消費貸借などの契約(法律行為)は民法上、法定代理人(親権者等)の同意がないとできないことになっています。
ただ、いくつかの「学生ローン」では、18歳以上の学生(高校生除く)であれば申し込みができるところもあります。
詳しくはこちらの関連記事をご覧ください。
親にバレる?学生カードローンの審査とは?
「カードローンで借入れなんかしたら親にバレるのでは?」
初めて利用するのであれば、このように考えてしまうかもしれません。ここでは、学生カードローンに申込みを行い審査が終わるまでのようすとともに、気になることを質問形式でまとめてみました。
親の同意は必要?
学生カードローンの場合は申込者(学生本人)との契約になり、かつ申込みは20歳以上の成人となっていますので、親の同意書は不要です。ただし、借入額が30万円や50万円など超える時には必要になることもあります。
アルバイト先への在籍確認は?
在籍確認は、記入したアルバイト先が実在するのか、本当に勤務しているのかを確認するために行われます。
在籍確認は主に電話にて行われ、「もしもし○○と申しますが○○さんはいらっしゃいますか?」といった感じで金融機関名を出さず、個人名にてアルバイト先に電話をかけます。
これはどの金融機関でも行われるものですが、金融機関の名前は伏せて行われるのが通常のやり方です。
在籍確認電話の内容は、「もしもし○○と申しますが○○さんはいらっしゃいますか?」という感じでアルバイト先に電話がかかってきます。ほとんどのケースでは消費者金融などの名前を名乗ることはなく、個人名を名乗ります。
バイト先に消費者金融で借金をしたことを悟られないようにするにはあらかじめ、「クレジットカードを作成した」「ショッピングローンを利用して買い物をした」などと伝えておけば怪しまれないでしょう。
即日融資はできる?
審査に通過できればほぼ即日融資が可能なカードローン会社が多いです。最短1時間でお金を借りることができる会社もあります。
できるだけ早く審査を行いたい人は、申込みの際に必要な本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)をしっかり準備をしておくことでスマートに申込みを済ませることができます。
また、申込み時間にも注意をしましょう。ATMでの即日融資であれば21~22時まで、振込みキャッシングが希望であれば13時~14時半ごろまでが即日融資の締め切り時間となっていることが多いです。その時間帯までに契約手続きを済ませておく必要があります。
申込先によってこれらの対応時間が異なることがありますので、前もって締め切り時間を確認しておきましょう。
審査結果がわかるまでの日数は?
審査結果はほとんどの場合30分~1時間以内にわかります。ただし、申込み締め切り時間内に申込みを行わないと翌日に持ち越される場合もあります。
また、申込み書類に不備な点があるなどの場合には時間がかかってしまう傾向にあります。
カードローンの利用が親にバレてしまうよくあるパターン
こっそりと学生カードローンを利用したのに親にバレてしまうパターンはこれ。
- 利用明細書
- お知らせ
- 督促状
これらが郵送物として送られてきた場合です。
実家に住んでいる場合は特に「郵送物」には気をつけておきたいのですが、「利用明細書」や「お知らせ」に関しては契約時や会員ページなどから送付しないようにすることができるので事前に指定しておきましょう。
また、督促状に関しては、当たり前の話ではあるのですが、きっちり返済していれば送られてくることはありません。
ですので、バレたくないのであれば返済の計画が立てられないほどの借入れはしないということを常に心がけておきましょう。
学生カードローンの審査って厳しい?
学生がカードローンの申込みをした際の審査って厳しいのでしょうか?
申込先の審査基準はそれぞれ異なるので、厳しいのか厳しくないのかという判断はしにくいのですが、学生ということで、どうしても会社員や派遣社員と比べて収入が低くなってしまいますので、その点は少し審査は不利になってしまいます。
アルバイト収入と親からの仕送りについて
学生が収入を得るための方法として、まず挙げられるのが「アルバイト」です。
独立行政法人 日本学生支援機構が行った調査によると、4年制大学昼間部の学生の68.9%がアルバイトをしているという結果が出ています。
これは、前期後期関係なく、授業がある期間中にも経常的にアルバイトをしている人の割合で、これが夏季休暇などの長期休暇中のみアルバイトをしていた人も含めれば83.6%もの割合になります。
同調査結果によると、アルバイトで得られた年間収入の平均額は356,100円となっており、毎月の収入額を算出すると、29,675円です。
20代前半の会社員の平均年収が258.4万円(月額 約21.5万円)と比較すると差は歴然としています。
このように比較をしてみると、アルバイトのみの収入での審査は少し厳しく見られてても仕方がないのかなとも思われます。
また、親元を離れている場合であれば仕送りがあるので、その仕送り分を年収に含めればと考える方もいらっしゃいますが、残念ながら仕送りは年収とはみなされません。
ですので、年収を入力する際はアルバイトで得た収入額を入力するようにしましょう。
参考:独立行政法人日本学生支援機構「平成28年度学生生活調査」
参考:国税庁「平成28年分 民間給与実態統計調査結果」
学生カードローンの審査に通るために必要なこと
安定したアルバイト収入があること
学校の授業やシフトの関係で、毎月安定した収入を得るのは難しいかもしれませんが、多少の変動はあってもいいので、毎月収入があるということが絶対条件です。
先程も触れましたが、アルバイトをしていなくて、親からの仕送りのみという場合であれば、収入があるとみなされませんので、その場合はおそらく審査に通りません。
ですので、借入れを希望するのであれば、少額でもいいのでアルバイトで収入を得ることから始めましょう。
日雇い派遣や単発バイトは難しい
1日からの短期の派遣アルバイトを行っている人は、申込み書に「日雇い派遣」と書いてしまうと審査に通過しにくくなります。それよりも「アルバイト」と記入をした方がいいでしょう。
アルバイトを始めたばかりの人でも審査に通過する可能性はあります。融資限度額が希望よりも少なくなる場合も多いですが、申込みができないということはありません。
学生カードローンはいくらくらい借りれるの?
学生カードローンから借りれる限度額はいくらなのか。これについては、年収の1/3までの限度額しか貸すことができないという法律で定められた規定があります。
年収90万円であれば30万円まで借りれるという計算になりますが、審査によってはそれ以下の金額しか借入できないことから、希望融資額よりも低めに申告をした方がいいでしょう。
契約からある程度の期間が過ぎていれば、融資額を増額することも可能になります。その場合は再び審査の上で決定されます。
まとめ
学生カードローンの利用を考えている人は、最初から希望の金額が借りれると期待してはいけません。
また、アルバイト先への在籍確認は避けられないので、バレたくない人は何らかの手を打っておくなどの対策を練っておきましょう。
お金は簡単に借りることができますが、無理のない返済計画をしっかり立ててから申込みを行ってください。