
どこのコンビニにも当たり前のように設置されているATM。広く普及したおかげで大変便利になりました。外出先で思わぬ出費があったときなど、コンビニATMに助けられた人もきっと多いはずです。
入出金だけでなく銀行への振込みもできるので、ネットショッピングやオークションの支払いなども近所のコンビニで済ませることができます。
今回はコンビニATMの振込みにスポットを当てながら、利用するときのポイントや注意点、銀行ATMとの違いについて詳しく見ていきたいと思います。
コンビニATMの種類
ひとくちにコンビニATMといっても、コンビニによって配備されている種類は変わります。
セブン銀行ATM
コンビニATMの最大手となるセブン銀行ATMは、全国で約26,000台以上を設置。なんと国内にあるATMの10台に1台がセブン銀行ATMです。
セブンイレブンだけでなくスーパーや駅など様々な場所に置かれており、その利便性の高さも魅力のひとつとなっています。ただし三井住友銀行やみずほ銀行など、振込みに対応していない銀行もあるので要注意です。
E-net(イーネット)
E-netのATMは、設置数約13,000台です。
主にファミリーマートに配置されていますが、大手以外のコンビニでも多く見られます。ネットバンクや地方銀行など、振込み手続きできない銀行もありますが、都市銀行にはいずれも対応しています。
ローソンATM
その名の通りローソンに置かれているATMですが、すべてのローソンにあるわけではなく、金融機関がATMを設置しているケースもあります。
約13,500台と、全国各地にまんべんなく設置されているのが特徴です。
こちらは、振込みはすべての都市銀行に対応しています。
他にもバンクタイムやゼロバンク、イオン銀行ATMなどがありますが、コンビニATMのメイン機種はこの3つです。
ちなみに一部のファミリーマート店舗内には、出張所としてゆうちょATMが設置されていますが振込みはできません。これはゆうちょ銀行が独自のシステムを導入しているためで、他のコンビニATMから、ゆうちょ銀行宛に振込むこともできません。
ゆうちょ銀行の口座から振込む場合は、郵便局内のATMを利用しましょう。(ゆうちょ銀行のローンについて)
コンビニATMから振込みをするためのポイント
コンビニATMから銀行へ振込むとき、いくつか注意点があります。まずはポイントをしっかり押さえておきましょう。
コンビニATMでの振込方法について
ポイントの前に、コンビニATMを利用しての振込方法について簡単に説明しておきます。
ATMによっては多少異なる部分もあるかと思いますが、基本的にどのコンビニATMでも同じような操作となっていますので全体的な流れを理解しておくといいかもしれません。
- キャッシュカードをカード挿入口へ入れる
- 取引項目を選択キャッシュカードを挿入すると銀行の画面へ移行します。その画面に取引項目が表示されるので「カード振込」を選択してください。
- 暗証番号の入力ATMにテンキーが設置されているので、そのテンキーを利用して暗証番号を入力します。
- 振込金額を入力暗証番号入力と同様にテンキーを利用して金額を入力します。
- 振込先の指定金融機関名・支店・口座番号などを入力していきますが、ほとんどの場合、画面上で選択していく形となります。
- 振込依頼人の電話番号を入力こちらもテンキーを利用して入力します。
- 振込先等の入力内容の確認銀行名・支店名・振込金額に間違いがないかを確認します。
- キャッシュカードの受取りカード挿入口からカードが出てきますので忘れないように受取ります。このとき、明細書が発行されることもあるので、こちらも併せて受け取るようにしましょう。
提携銀行の確認
先ほどご紹介したように、コンビニATMの種類により利用できる銀行が異なるため、口座を持っているからといって必ず使えるわけではありません。
基本的に都市銀行であれば心配ありませんが、地方銀行や信用金庫であれば事前にチェックしておくことをオススメします。
コンビニATMから現金振込はできない
コンビニATMの振込みは、預金から処理を行うので現金振込できません。
以前は@BANK(アットバンク)というATMが現金振込に対応していましたが、2015年にサービス終了となっています。一度口座に入金すれば振込めますが、コンビニATMの中には硬貨が使えない機種もあります。
各コンビニATMからカード振込ができる金融機関はこちらから確認できます。
各コンビニATMからカード振込ができる金融機関はこちらから確認できます。
どうしても現金振込したい場合は、銀行内設置のATM、もしくは銀行の窓口で手続きするのが確実です。
キャッシュカードが必要
キャッシュカードは振込む際の必須アイテムです。
ゆうちょATMであれば通帳のみの手続きもできますが、ファミリーマート店内設置のATMでは使用不可です。コンビニATMで振込む際は、キャッシュカードが必須となるので気をつけてください。
コンビニATMから振込できる時間帯
24時間いつでも出金や入金ができる便利なコンビニATMですが、振込みとなると若干勝手が違います。
振込み処理がすぐ反映される時間帯は、一般的に銀行窓口が営業している9:00~15:00です。銀行の営業時間外(土日祝を含む)に手続きした分は振込予約の扱いになるので、処理されるのは翌営業日になります。
ただし各銀行で多少の違いがあるので、急ぎで振込みたいときは確認しておくといいですね。
提携先の銀行の条件でかわる手数料
手数料はATMの種類や銀行など、それぞれの条件で変わります。
セブン銀行ATMでの振込手数料
セブン銀行で振込むとき、7:00~19:00の間は手数料無料ですが、それ以外の時間帯は110円かかります。さらに振込手数料が上乗せされ、セブン銀行同士なら55円、他行宛てになると165円がプラスされます。
E-netでの振込手数料
E-netは銀行によって時間帯は異なりますが、ATM利用手数料は110円~220円とおおむね同額。そこに振込手数料が別途発生する仕組みになっています。
ローソンATMでの振込手数料
ローソンATMもE-netと同じ110円または220円の利用手数料に、各銀行が指定する振込手数料が加わります。
このようにコンビニATM使用料が追加されることもあるため、銀行ATMよりも高くついてしまいます。
各コンビニATMが提携している銀行の手数料や取扱いサービス、利用時間などについてはこちらをご覧ください
限度額はいくら?
そもそも振込み限度額は、キャッシュカードの盗難や偽造による被害を防止するため、2006年に施行された「預金者保護法」により設けられた制度です。
コンビニATMは50万~200万円の間で限度額が設定されています。
セブン銀行ATMの限度額
キャッシュカードの種類で異なり、ICチップであれば200万円、磁気ストライプなら50万円が初期設定になっています。
限度額の変更はATMやネットで行えますが、ATMで設定できるのは限度額の減額のみになります。
E-netの限度額
E-netは複数の企業が共同で運営しているATMなので、提携しているそれぞれの銀行により違います。
みずほ銀行を例に挙げると、1日あたり50万~100万円までとなっています。カードの種類で限度額が変わりますが、手続きさえすれば変更可能です。
ローソンATMの限度額
ローソンATMも、E-netとほぼ条件はほぼ同じです。三菱UFJ銀行の場合、1日あたりの振込み限度額は100万円。個別設定すると最高200万円まで引き上げることができます。
コンビニATMは忙しい人の味方
コンビニ振込みと混同されやすいのがコンビニ決済。ネットショッピングで支払方法を選択する際、間違えないように少し触れておきます。
これは支払先から発行された振込用紙、または振込番号をもとにコンビニのレジで支払うやり方です。手数料は発生しますがATMにいちいち情報を入力する手間がなく、その使いやすさがユーザーの支持を集めています。
また最近人気のネット銀行は、コンビニATMからの振込みはできません。
インターネット上の取引がメインとなるため、カードを使った振込みサービスに対応していないのです。普段ネットバンキングで取引していれば、コンビニATMで振込むことはないかと思いますが、もしものときのために覚えておきましょう。
コンビニATMは銀行内のATMと比べ、利用する場所や時間に制限がなく、急を要するときほど心強い存在です。
手数料が二重にかかることや、銀行によって条件が異なることなどのデメリット面はありますが、時間がないときこそコンビニATMの出番となります。いつも使っている銀行との相性を把握して、コンビニATMをうまく使いこなしてください。