子どもの教育費を考えるうえで欠かせないのが大学費用です。中でも、私立大学の費用が気になる人は多いのではないでしょうか。

実際、日本の大学のうち約77%は私立大学で、私立大学生の人数は大学生全体の70%以上を占めています。それだけ多くの学生が通う私立大学の学費は、どれくらいなのか気になりますよね。

そこで今回は

  • 私立大学の平均的な学費
  • 学部による学費の違い
  • 学部による学費の違い

など、私立大学でかかる費用全般についてお話ししていきます

私立大学の学費 入学初年度の学校納付金はいくら?

大学4年間でもっとも費用がかかるのは入学初年度で、私立大学も例外ではありません。文部科学省の調査によると、私立大学の入学初年度の学校納付金は平均133万3418円です。

私立大学 初年度の学校納付金

区分入学料入学料施設設備費合計
文系23万1811円78万1003円15万2496円116万5310円
理系25万4941円110万1854円18万4102円154万896円
医歯系105万306円284万7940円87万2711円477万957円
その他26万4503円95万7495円23万103円145万2102円
全学部平均25万2030円90万93円18万1294円133万3418円

参考:文部科学省「平成29年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」

上記の表を見ると、同じ私立大学でも医歯系や理系は特に学校納付金が高く、学部の区分によっての違いがよくわかりますよね。次は学部をさらに細分化して、学校納付金の差を見てみましょう。

私立大学 学部別の学校納付金ランキングトップ10

私立大学は学部によって学校納付金が大きく違います。そこで、入学初年度の学校納付金が高い学部をランキング形式で記載しました。

学部(昼間部)別 入学初年度の学校納付金ランキング

学部合計額(入学料+授業料+施設設備費)
1医学部504万3227円
2歯学部428万9239円
3薬学部208万2542円
4芸術学部163万6203円
5保健学部150万808円
6理・工学部147万4346円
7農・獣学部141万3161円
8体育学部129万4152円
9家政学部125万3103円
10文・教育学部118万6112円

※10位以下の学部は記載していません

※実習料など、入学料・授業料・施設設備費以外の学費は含めていません

※保健学部は医学部看護学科を含みます

参考:文部科学省「平成29年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」

入学初年度に支払う学校納付金がもっとも高いのは医学部で、文・教育学部の4倍以上もの学費がかかることになります

また、医学部や歯学部、薬学部などの難関学部は6年制(薬学部は一部4年制もあり)です。初年度の学校納付金だけでなく、在学期間の長さから見ても学費の総額にはかなりの開きが出るのではないでしょうか。

将来の進路を決めるうえで学費の大小がすべてではありませんが、学部によって必要な学費がこれだけ変わるということは覚えておかなければいけませんね。

「大学費用はいくら必要?大学費用の基礎知識」

私立大学4年間の学校納付金 平均はいくら?

私立大学4年間の学費はいくらくらいになるのでしょうか。今まで見てきた文部科学省のデータを元に、私立大学4年間の学費を割り出してみました。

私立大学4年間(医歯系は6年)の学校納付金

学部入学料(初年度のみ)授業料施設設備費合計
文系23万1811円78万1003円×4年間=312万4012円15万2496円×4年間=60万9984円396万5807円
理系25万4941円110万1854円×4年間=440万7416円18万4102円×4年間=73万6408円539万8765円
医歯系105万306円284万7940円×6年間=1708万7640円87万2711円×6年間=523万6266円2337万4212円
その他26万4503円95万7495円×4年間=382万9980円23万103円×4年間=92万412円501万4895円

※筆者が文部科学省データを元に計算

参考:文部科学省「平成29年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」

いかがでしょうか?

「私立大学の学費って、思っていたより少ない?」と思われた人もいると思います。なぜなら、上記の学費は「学校納付金」である

  • 入学料
  • 授業料
  • 施設設備費

しか記載されていないからです。

でも実際に大学に行ったことのある人、子どもを通わせている人ならわかると思いますが、大学って他にもいろんな費用がかかりますよね。たとえば、授業で使う教材費、実習にかかる費用やゼミの研究費、加えて通学費や家庭学習時の参考書など、学校以外でかかる費用も結構あります

「学費」や「教育費」という言葉には具体的な定義はありませんが、学校へ支払う学校納付金だけでなく、他にもいろんな費用がかかることを意識しておかなければいけませんね。

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私立大学4年間の学費総額はいくら?学校納付金以外の費用も含めた平均

上述したとおり、私立大学の学費は授業料や入学料などの「学校納付金」以外にも教材費や通学費、家庭学習費などさまざまな費用がかかります。

学校納付金は大学ごとに決まっているためある程度予測ができますが、通学費や実習にかかる費用、ゼミの研究費や家庭学習費などのかかり方は個人差がありますよね。そのため、一概にいくらかかるとは言えません。

そうはいっても、ある程度の目安だけでも知っておきたいですよね。

そこで、学校納付金以外のさまざまな費用も含め、4年間の学費がどうなるのかを調べました。結論から言えば、

  • 私立大学の文系は4年間の総額が738万1000円
  • 私立大学の理系は4年間の総額が807万8000円

となります。授業料や入学料以外も含めると、学校納付金より総額250万円~300万円ほど費用が上乗せになっていますね

私立大学4年間の学費総額 授業料以外の費用も含めた平均値

年間平均期間中の総額
文系 入学費用92万9000円
理系 入学費用87万円
文系 在学費用161万3000円645万2000円
文系 在学費用180万2000円720万8000円
文系 4年間の学費総額738万1000円
理系 4年間の学費総額807万8000円

※入学費用:受験したすべての学校・学部にかかった受験費用、入学した学校への納付金、入学しなかった学校への納付金を含む

※在学費用:授業料、施設設備費のほか、通学費や教材費、家庭教育費(参考書購入や通信教育代など)、補助学習費(学習塾や習い事など)を含む

参考:日本政策金融公庫「平成29年度 教育費負担の実態調査結果」

「日本政策金融公庫(国)の教育ローンは追加融資が可能?方法は?」

上記のデータは、文部科学省のデータとは異なり、日本政策金融公庫が全国の子を持つ保護者を対象にアンケート調査した結果を元にしたものです。

保護者側の回答ということに加え、学校納付金だけでなく通学費や家庭での教育費などの細かい費用まで含まれていることで、よりリアルに大学在学中にかかる費用が浮き彫りになっているといえます。

文部科学省のデータとの比較表

授業料+入学料+施設設備費のみの学校納付金総額家庭学習費や通学費など入学・在学時にかかる学費全般を含めた学費総額
文系396万5807円738万1000円
理系539万8765円807万8000円

参考:文部科学省「平成29年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」

参考:日本政策金融公庫「平成29年度 教育費負担の実態調査結果」

文部科学省のデータは学校へ支払う最低限必要な学費として参考にしつつ、実際にはプラス250万円~300万円ほどの学費がかかる可能性を肝に銘じておきましょう

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まとめ

私立大学4年間の学費についてお話してきました。まとめると、

授業料や入学料などの学校納付金総額は文系約397万円、理系約540万円です。大学への通学費や家庭での学習費など、大学在学中にかかるさまざまな費用を含めると、学校納付金以外も含めた4年間の学費総額は文系約738万円、理系で約808万円です。

私立大学では、学校へ支払う納付金以外にもさまざまな費用がかかります。

医学部や歯学部など難関学部であれば在学年数が長くなることでさらに学費がふくらむでしょう。もし私立大学への進学を考えているなら、学部ごとの平均値や学費総額などの目安だけでなく、実際に通う大学で発生しうる費用を細かく調べ、できるだけ十分な費用を準備しておく必要があるでしょう。

何百万円もの学費はすぐに貯められるものではありませんが、子どもが生まれてから大学へ入学するまでには約18年あります。子どもが生まれたらすぐにでも貯蓄を始め、時間をかけてコツコツと学費を準備することから始めましょう。

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