この記事のアドバイザ
- この記事はこんな人におすすめ
- ✔ NZドルについて詳しく知りたい!
- ✔ FXで長期的な利益を狙いたい!
- ✔ NZドルの利益の狙い方・稼ぎ方を知りたい!
ニュージーランドは、オーストラリアのすぐ近くにあり、経済圏的には双子のような関係です。ですから、豪ドルの取引をされている方にとっても、NZドルは比較的身近な存在ではないでしょうか。
この記事では、NZドルのテクニカル(値動き)の特徴と、ファンダメンタルズ(政策金利)についてご紹介します。そのうえで、NZドルを取引するのにお勧めの業者を紹介します。
NZドル(NZD/JPY)の特徴
上記は、NZドル円の月足チャート(DMM FXより)です。豪ドル円のチャートと比べていただければよくわかりますが、多少の違いはあるものの大まかな値動きは似通っています。
最安値を付けたのは、リーマンショック後の2009年で44円を付けています。その後、豪ドル円と一緒に上昇し、2014年には94円の直近高値をつけています。
高金利通貨は、一般的に下落トレンドを描いていることが多いですが、このように上昇するときは底堅く推移するため、時期によっては為替差益とスワップポイントの両方を狙った取引をすることもできます。また、売りから入る場合もリスクオフ時などには短期間で一気に下落するため、マイナススワップポイントをあまり気にせずに取引することができます。
オセアニア通貨として
国の特徴は、オーストラリアと似通っていますが、あえていうならニュージーランドは、乳製品の国だということです。したがって、世界的な乳製品価格の影響を比較的強く受けます。また、2005年の愛知万博には特別参加したこともありました。
ニュージーランドの政策金利
政策金利 | 2019 | 2020 | 2021 |
---|---|---|---|
1月 | 1.75% | 1.00% | 0.25% |
2月 | 1.75% | 1.00% | 0.25% |
3月 | 1.75% | 0.25% | 0.25% |
4月 | 1.75% | 0.25% | 0.25% |
5月 | 1.50% | 0.25% | 0.25% |
6月 | 1.50% | 0.25% | 0.25% |
7月 | 1.00% | 0.25% | 0.25% |
8月 | 1.00% | 0.25% | 0.25% |
9月 | 1.00% | 0.25% | 0.25% |
10月 | 1.00% | 0.25% | 0.50% |
11月 | 1.00% | 0.25% | 0.75% |
12月 | 1.00% | 0.25% | 0.75% |
上記のように、NZドルの政策金利は過去最低水準にあります(リーマンショック前は、8.25%の時もありました)。その後、世界的な金融緩和の流れに沿って利下げを続けました。
ただ、過去に一時的に利上げをしたタイミングが2回ありました。1回目は2010年から2011年にかけて(2.50%⇒3.00%)であり、2回目は2014年から2015年にかけて(2.50%⇒3.50%)でした。しかし、利上げプロセスは長続きせずその後すぐに利下げをしています。
これにより、スワップポイントの金額もだいぶ少なくなりましたが、反面売りから入り、そのポジションを長く保有することも容易になりました。
NZドル(NZD/JPY)取引時の注意点とメリット・デメリット
NZドルは、ややスプレッドが広いものの日中の値動きも結構あるため、デイトレードや短期スイングにも向いている通貨です。自信があるなら、指標発表後の激しい値動きでスキャルピングを行ってもよいでしょう。ただ、値動きとしてはドル円とはやや違ったものとなるため、取引する場合には事前準備が重要です。
では、NZドルを取引するメリットとデメリットをまとめてみましょう。
- メリット
- ✓比較的レートが安定している中で高金利
- ✓買いの場合は、為替差益とスワップポイントの両方が狙える
- デメリット
- ✓トレンドが出たら一方向に行きやすいので損切りが必須
- ✓RBNZ(中央銀行)の口先介入に要注意
NZドルはどんな取引がおすすめですか?
元 銀行員|手塚大輔
短期よりも中長期でのスワップ狙いが王道
ニュージーランドは先進国としては政策金利が高い国の1つです。先進国の通貨は激しい値動きが少なくリスクが低いのが特徴です。つまり、NZドルは先進国の通貨でありながら金利が高いので、安定した価格でありながら高金利を期待できる通貨ということです。
このため、セオリー通り中長期保有でスワップポイントを狙う方法で取引をすることがおすすめです。NZドルを中長期保有目的で投資をするのであれば、スプレッドだけを比較して業者を選択するのではなく、スワップポイントの高いFX業者を選択するようにしましょう。
会社 | NZドル/円 | |
---|---|---|
買 | 売 | |
GMOクリック証券 | 21円 | -24円 |
GMO外貨 | 17円 | -32円 |
DMM FX | 17円 | -60円 |
外為オンライン | 10円 | -40円 |
SBI FXトレード | 22円 | -30円 |
外為どっとコム | 14円 | -29円 |
FXプライムbyGMO | 12円 | -22円 |
NZドルを取引する時の注意点
NZドルは高金利通貨でありながら、比較的レートが安定している通貨でもあります。ただ注意点としては、RBNZ(ニュージーランドの中央銀行)の発表と雇用統計をはじめとした経済指標です。特に、RBNZは毎回のようにNZドルの水準に対して(とりわけ対ドルで)具体的に言及するため、注意が必要です。また、売りから入る場合は、タイミングをしっかり見計らって入らないと大きく担がれる恐れがあるので、こちらも併せて注意しましょう。
また、NZドル円は豪ドル円と比較しても流動性が低いため、下落するときは一気に下落します。とりわけ買いから入っている方は、レバレッジ管理を徹底しつつ、適切な場所にストップロスを設置するよう気を付けましょう。
NZドル(NZD/JPY)を取引するのにおすすめのFX会社
NZドルは、買いから入って長期目線で取引する場合と、売りから入って短期的な利益を狙う場合とで、要求されるものが真反対になります。
つまり、買いの場合はスワップは高いほどよいですが、売りの場合は安いほど良いからです。したがって、どちらでも対応できるバランス型のFX業者をご紹介します。
業界で3指に入る「DMM FX」がおすすめ
DMMFXの最大の特徴は、買いスワップと売りスワップが同額だということです。また、ポジションを決済せずにスワップポイントの損益のみを取り出す(振り替える)こともでき、スワップトレードをする方にはありがたい環境となっています。
マイナススワップが嫌いな方は、スワップ付与時間(6:00(冬時間の場合は7:00))に買いポジションと売りポジションを両建てすることで、スワップによる影響を相殺することができます。
※両建てする場合には、スプレッド費用を負担する必要があります。
また、NZドル円のスプレッド1.2銭(2018年11月14日時点)も業界最狭水準であり、デイトレードにも向いており、また通貨ペアも豊富(NZドルの場合は、対円のほか対ドルや対ユーロで取引可能)です。
注意点としては、指標発表など流動性が低下する場面においては、一時的にレートが固まる(取引できない状態になる)ので、どちらかといえば普段の安定しているタイミングで取引するのに適しています。
会社 | NZドル/円 | |
---|---|---|
買 | 売 | |
DMM FX | 17円 | -60円 |
チャート表示がとても見やすく、マニュアルもとても分かりやすく記載されています。ソフトをインストールする必要がないのでどのパソコンからでもログインして取引する事が可能です。
SBI FXトレードはバランス重視の優良FX会社
『SBI FXトレード』は金融大手のSBIグループのFX会社です。大手でしか実現できない強固なシステムであるため、相場が急変動しているときでも安心できます。
NZドルのスワップポイントも他社と比較して高めの設定になっており、中長期でNZドルを運用していこうと考えている人にはおすすめと言えるでしょう。
積立FXという、毎月コツコツできるサービスも人気のサービスですので、チェックしてみてください。
会社 | NZドル/円 | |
---|---|---|
買 | 売 | |
SBI FXトレード | 22円 | -30円 |
自分は口座開設前に下調べをしてランド円のスワップポイントが有利な数字となっているのでSBIFXトレードを選びましたが、その通り他の口座よりもスワップポイントの増えるスピードが速いです。
まとめ
NZドルは、今でこそ金利は最低水準ですが、そのおかげで買いのみに偏ることなく、売り買い双方で利益を狙える通貨ペアとなりました。
また、上で少し触れましたが豪ドルの動きと非常に似通っているため、豪ドルと一緒に取引される方、両通貨の相関性やギャップを研究して利益を上げられている方もいらっしゃいます。
NZドルの取引で利益を上げるためには、値動き(テクニカル)と経済・政治状況(ファンダメンタルズ)をしっかり分析する必要があります。特にNZドルはドル円などと比べて情報が少ないので、単に取引コストだけで選ぶのではなく、情報をしっかり配信している業者の口座も併せて作っておくことが重要です。
元 銀行員|手塚大輔
自分のメイン取引とする通貨ペアを決めるのがおすすめ
FXで利益を獲得することができている人は、取引を行う通貨ペアが決まっています。したがって、様々な通貨ペアで取引をするのではなく、自分がメインで取引をする通貨ペアを決めておき、その通貨ペア以外では基本的に取引をしないことをおすすめします。為替の変動要因は、政策、景気、為替介入、地政学上の理由など多岐に渡りますし、変動は24時間いつ起きるかは分かりません。
取引をする通貨ペアが多ければ多いほど、自分が収集しなければならない情報も多くなり、1つの通貨ペアに関して集められる情報が少なくなってしまうのです。勝ちたいのであれば、通貨ペアを1つに絞り、その通貨ペアの情報を徹底的に集める方がよいでしょう。
- この記事で紹介したFX会社
元 銀行員|手塚大輔
NZドルは豪ドル円の動きと類似して早朝の時間に動く
ニュージーランドの経済はオーストラリアと兄弟の関係にあります。したがって、NZドルも豪ドルと同じような値動きをしていることが特徴です。また、オーストラリアの取引所は日本よりも早い時間に開くので、豪ドルは早朝に値動きが激しくなる傾向があります。基本的にはNZドルも豪ドルと同じように、早朝に値動きが激しくなる傾向があるので、NZドルで大きな利益を狙いたいという人は、豪ドルの値動きが激しい早朝を狙うようにしましょう。また、経済の関連性が大きいオーストラリアの経済動向にも注目しましょう。