この記事のアドバイザ
目次
- この記事はこんな人におすすめ
- ✔ FXの英ポンド円の特徴は?
- ✔ FXで大きな利益を狙いたい!
- ✔ ブレグジットの動向はどうなる?
イギリスポンドは、別名「殺人通貨」の異名をとるほど、激しい値動きで有名な通貨です。特に元から値動きを増幅させる傾向がある日本円とのペアであるポンド円は、リーマンショック時には1年程度で100円以上下落するなど、為替差益を狙う人にはうってつけの相場でした。一方で、適切にリスク管理をしておかないと、あっという間に強制ロスカットになってしまう通貨でもあります。
ただし、見方を替えると大きなチャンス(可能性)を秘めた通貨ペアとも言えます。
この記事では英ポンド円の特徴やこれまでの推移を紹介していきます。合わせて、おすすめのFX会社も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
英ポンド円(GBP/JPY)の特徴
これは、英ポンド円の月足チャート(DMM FXより)です。
2008のリーマンショック前の高値は251円、アベノミクス相場前の安値は116円。また、2015年の高値は195円で、ブレグジット後の安値は業者によっては120円を一時割り込む(フラッシュクラッシュの時に一瞬で付けたレートなので、業者によってレートが異なります。後述)など、とてつもない値動きをしていることが分かります。
日中の値幅ももちろん大きく、気が付いたら149円50銭が151円50銭になっていることも珍しくありません。したがって、これらの値動きをうまく取れたらドル円とは比較にならない利益を得ることができる反面、同じだけやられるというリスクもあるチャレンジングな通貨です。
金融の中心&ブレグジット
FXをやっている方は、「ロンドン時間」とか「ロンドンフィックス」などという言葉を聞いたことがあるはずです。これらの言葉が示すように、イギリスは世界三大市場の1つであり、また地理的にも東京とニューヨークの中心にあるため、文字通り「世界金融の中心」です。また、今でこそ基軸通貨は米ドルですが、2度の世界大戦の前はイギリスポンドがその地位にありました。
そのイギリスですが、ご存知のように現在大きな岐路に立っています。2016年のEU離脱を問う国民投票で、なんとEU離脱を決定しました。それによりポンド相場も、また首相も様変わりするなど、イギリスや全世界に大きな衝撃を与えました。
英国の政策金利
政策金利 | 2019 | 2020 | 2021 |
---|---|---|---|
1月 | 0.75% | 0.75% | 0.10% |
2月 | 0.75% | 0.75% | 0.10% |
3月 | 0.75% | 0.10% | 0.10% |
4月 | 0.75% | 0.10% | 0.10% |
5月 | 0.75% | 0.10% | 0.10% |
6月 | 0.75% | 0.10% | 0.10% |
7月 | 0.75% | 0.10% | 0.10% |
8月 | 0.75% | 0.10% | 0.10% |
9月 | 0.75% | 0.10% | 0.10% |
10月 | 0.75% | 0.10% | 0.10% |
11月 | 0.75% | 0.10% | 0.10% |
12月 | 0.75% | 0.10% | 0.25% |
リーマンショック前は、5%と非常に高い政策金利そしてそれに伴うスワップポイントでも人気の通貨でしたが、最近は低金利状態が継続しています。それでも、根強い利上げ観測によって断続的に買われたり、それが失望に変わって急落するなど、政策金利の噂はイギリスポンドの値動きに大きく影響を与えます。
なお、その政策金利を決定するのは、イギリスの中央銀行BOEが開催するMPCという金融政策委員会です。カーニー総裁を含む9名の委員の多数決で決定されます。
世界を代表する民主主義の国
イギリスは民主主義の故郷であり、それはBOE内の雰囲気にも表れています。例えば、ほかの国では通常総裁の意見が多数を構成するのですが、BOEの場合総裁の意見が反対多数で否決されることもあるのです。
このように、総裁の発言だけを見ていれば金融政策の概要が大体わかる他国と違い、イギリスの場合はほかの委員の主張も見なくてはならないのです。
英ポンド取引時の注意点とメリット・デメリット
英ポンドはしばしば「中上級者向け」といわれます。そういわれるにはそれなりの理由があり、激しい値動きに対してしっかり対処できる能力が問われます。
しかし、一方でうまくトレンドに乗ることができれば、ほかの通貨では得られないほどの大きな利益を得ることができるのも事実です。
- メリット
- ✓うまく順張りができれば大きく利益を上げることができる
- ✓経済指標の発表に非常によく反応する
- デメリット
- ✓逆張りに失敗した時は、きちんと損切りしなければ大きな損失になる
- ✓短期間で異常な値動きをすることがある
元 証券会社勤務|櫛笥大和
ポンド円はどちらかというと中上級者向けの通貨ペア
ポンド円の取引はその値動きの激しさから初心者とはいえず、中上級者向けの通貨ペアといえるでしょう。ポンド円は短期でトレードする人に人気があります。限られた時間で値動きが取れるため、デイトレードやスキャルピングに適しています。
また、ポンドが活発に動き出す欧州時間は日本時間の夕方以降ですので、日中仕事がある人など夜にしか時間が取れない場合に取引しやすくなっています。夜の限られた時間にデイトレードやスキャルピングをしたい方にとってポンド円の取引は魅力のある通貨ペアですので、リスク管理を行ったうえで挑戦してみる価値はあるでしょう。
英ポンド(GBP/JPY)を取引する時の注意点
イギリスポンド、とりわけポンド円は激しい値動きで有名です。したがって、ドル円と同じ感覚で取引するとカルチャーショックを受けるでしょう。ほかにも、ポンドは経済・政治様々なニュースで動きますから、常に最新の情報をチェックし、「今どんなニュースが話題になっているか」を意識しながらトレードしましょう。
急騰・急落の可能性を秘めた通貨
また、イギリスポンドは最近だけでも2度大暴落しています。1回目は、イギリスのEU離脱を問う国民投票が可決された時(いわゆるブレグジット)、もう1つは10月7日の午前8時に何の前触れもなく数分で10円下落したフラッシュクラッシュと呼ばれる事件です。
いずれの大暴落でも、いわゆるトレンドに対する「逆張り」をしていた人が被害をこうむりました。したがって、逆張りをするなとは言いませんが、もしする場合にはトレンドの状況をしっかり分析したうえで、ストップロスを必ずおいて行いましょう。
元 証券会社勤務|櫛笥大和
日本時間の夕方以降、英国の動向に注意
ポンド円を取引する場合は、日本時間で夕方後の欧州市場が開いてからは注意が必要です。ポンドは英国関連のニュースにも敏感に反応します。日本と英国の時差は9時間ですので、日本が夜になるタイミングから英国での動きが活発になり始めます。
2018年現在、英国はユーロ離脱を決定し、その時期や条件について現在交渉が行われているので欧州時間のニュースには特に注意が必要です。日本が深夜に入っても英国ではまだ動きがある時間なので、ポジションを持ち越す際には損切ポイントを決めて注文を入れておくなど、急な値動きには注意しておきましょう。
英ポンド(GBP/JPY)を取引するのにおすすめのFX会社
イギリスポンドは、スキャルピングから長期スイングまで様々なバリエーションの取引ができる魅力的な通貨ペアであり、多くの業者が扱っています。以下では、取引コストのほか、約定力やニュースなど取引条件に注目したうえでのオススメ業者を紹介します。
口座数は国内随一「DMM FX」
1社目は『DMM FX』。証券会社単位で見た時に、DMM.com証券はもっとも口座数が多く、たくさんの人に選ばれているFX会社です(2019年1月ファイナンスマグネイト社調べ)。
ポンド円を含めたスプレッドは業界最狭水準で、コスト面では申し分ありません。主要な通貨ペアのスプレッド設定は以下のようになっています。
会社 | 米ドル/円 | ユーロ/円 | 豪ドル/円 | ポンド/円 | ユーロ/ドル |
---|---|---|---|---|---|
DMM FX ※原則固定(例外あり) |
0.2銭 | 0.5銭 | 0.6銭 | 0.9銭 | 0.4pips |
使いやすく利用者目線に立ったFX会社
取引ツールは洗練されたインターフェースで、PC版・スマホ版ともに使いやすいと評判になっています。
今なら口座開設をすると、最大2万円のキャシュバックがあるので、ぜひこの機会に作ってみてください。
チャート表示がとても見やすく、マニュアルもとても分かりやすく記載されています。ソフトをインストールする必要がないのでどのパソコンからでもログインして取引する事が可能です。
総合力の高い「SBI FXトレード」
ネット銀行・証券・先物・投資などで多くの強みを持つSBIグループのFXサービスが「SBI FXトレード」です。
こちらもDMM FXと同じように業界最狭水準なのでコスト面では申し分なく、かつ中長期派向けのスワップ設定となっているので、非常にバランスの取れたFX会社と言えます。
会社 | 米ドル/円 | ユーロ/円 | 豪ドル/円 | ポンド/円 | ユーロ/ドル |
---|---|---|---|---|---|
SBI FXトレード |
0.09銭 | 0.49銭 | 0.69銭 | 0.99銭 | 0.38pips |
会社 | ポンド/円 |
---|---|
買 | |
GMOクリック証券 | 34円 |
DMM FX | 27円 |
ヒロセ通商 LION FX | 10円 |
外為オンライン | 35円 |
SBI FXトレード | 33円 |
外為どっとコム | 27円 |
FXブロードネット | 27円 |
ニュース配信や情報コンテンツが多いので、初心者かプロまでFX取引のレベルを上げていく環境が整っています。取引通貨単位が小さいので、細かいトレードも可能です。
こちらもスマホツールはかなり使いやすいというのが正直なところ。無料で口座を作って試してみることをおすすめします。
ドル円やユーロ円といった主に取引する通貨ペアに関して、スプレッドが他社に比べると非常に狭いので良い業者だと感じています。また、経済指標発表時のようなスプレッドが広がりやすいときでも、ここは安定しており売買しやすいと思います。
【まとめ】ポンド円を取引するならあくまでも慎重に!
ポンドは、一見「危険!触るな!」というイメージを持たれがちな通貨ですが、一方で上手に取引すれば、毎日大きな利益を狙うことができます。そのためには、日々のチャート分析やニュースの解読など、基礎的な試みが欠かせません。
一般的にFXで継続して利益を上げるためには、以下の4つのことが重要だと言われています。
- 基本的かつ重要な4項目
- ✓ 自分のルールを作る
- ✓ 自分のルールを守る
- ✓ 大きな損失を避ける
- ✓ 相場に謙虚であれ
そのための参考として、自分の軸となる考え方を提供してくれるFX業者を選ぶことが、ポンドを攻略する近道です。
まずは無料口座開設から始めて、実際に英ポンドを触ってみるのはいかがでしょうか。
- この記事で紹介したFX会社
- ■DMM.com証券「DMM FX(PR)」
- ■SBIグループ「SBI FXトレード」
元 証券会社勤務|櫛笥大和
クロス円の中でも1日で数円が動く激しい通貨ペア
ポンド円の値動きの特徴は、クロス円の中でも激しく値が動くことで、1日の間でも数円動くことがあります。その値動きは非常に荒く、徐々に値が動くのではなく、一気に値が上がったり下がったりすることが多いので取扱うには独特の感覚が必要です。
また、値動きがテクニカル分析における重要なポイントを超えてまた戻ってくるなど非常に雑な値動きをするため、トレンドの転換点を判断するのは非常に難しいです。基本的にトレンドの流れに乗る取引のほうがトレンドに勢いが出やすいため取引しやすいでしょう。ポンド円の値動きの激しさは実際に見てみないと実感できないので、まずはポンド円のチャートをリアルタイムで見ておくと取引のイメージがしやすくなるので、取引を行う前に一度確認しておきましょう。