この記事のアドバイザ
- この記事はこんな人におすすめ
- ✔ ユーロ円での勝ち方を覚えたい!
- ✔ 世界第2位の流動性に安心感を感じる
- ✔ 中長期で安定的に勝ちたい!
ユーロの歴史は比較的新しく、2002年に発足しましたが、現在ではドルや円と並ぶ世界三大通貨の一角をなしています。FXをやっている方なら、ユーロドルやユーロ円のチャートはたとえ取引していなくても見ていらっしゃるかもしれませんね。メジャー通貨なので、ほとんどの業者で取り扱っており、また取引コストも安いのが特徴です。
以下では、ユーロについて値動きや政策金利、取引するメリットやデメリット、注意点などについてご説明した後、ユーロの取引にお勧めの業者を紹介します。
FXのユーロ(EUR/JPY)の特徴
これは、ユーロ円の月足チャート(DMM FXより)です。直近の高値は2015年の149円であり、直近安値は2016年の109円です。
ユーロの値動きは、この後でご紹介するECBの金融政策と密接な関係があります。ユーロ円に関しては、2014年の後半は日銀の追加緩和によって上昇していますが、それでもECBが量的緩和を決定した2015年1月からは下落に転じています。
その後、ブレグジット(イギリスのEU離脱)などのEUの危機の際には下落しましたが、2016年に入ってECBの量的緩和の縮小(テーパリング)が噂されるにしたがって上昇し、2017年11月現在は132円台を付けています。
EUの意義
EUには、経済的な意義と政治的な意義があります。前者は、経済的に統合することによって超大国アメリカに対抗できるようにするため、後者は2度と欧州で戦争の歴史を繰り返さないため(特にドイツの封じ込め)、ということがあります。
現在、EUはブレグジットや移民など様々な問題を抱えています。しかし、その中で各国がEUの存続のために尽力していたのが印象的です。今後もEUは日本にとって、重要なパートナーであり続けることでしょう。
ユーロの政策金利
ユーロの政策金利を決定するのは欧州中央銀行(ECB)であり、マリオ・ドラギ総裁が有名です。現在、総裁は3代目であり、その中でドラギ総裁は「市場との対話」を重視しています。つまり、今後どのような金融政策を行うのかあらかじめアナウンスしておくことで、市場を安心させ、急激な値動きを避けるというものです。実際、ユーロの値動きは、実際に政策金利が変更になった時というよりはむしろ、そのことが示唆された時点から始まっています。
政策金利 | 2019 | 2020 | 2021 |
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1月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
2月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
3月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
4月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
5月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
6月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
7月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
8月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
9月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
10月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
11月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
12月 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
さて、金利の推移をみるとここ3年間は史上最低水準にありますが、かつては4.25%(2008年7月から9月)だった時期もあります。リーマンショック以降、基本的に金融緩和方向の政策をとっています。また、表にはありませんが2015年から量的緩和(QE)を実施しています。ユーロの下落、そして反発は政策金利というよりはむしろこの量的緩和の行方に対する市場の関心にかかっているといって過言ではありません。
元 銀行員|河野翔太
ECB総裁の発言がある時には要注意
ユーロはEU加盟国、およびその周辺の経済通貨同盟において共通通貨として扱われる通貨です。そのため、欧州各国の経済指標の発表や景気動向と連動して相場を形成します。
特に、ユーロの金融政策を担う中央銀行であるECB総裁の発言や、ユーロ圏において強い存在感を持つドイツの景気動向には注意するべきでしょう。また、合成通貨という特性上、ドル/円相場とユーロ/ドル相場のトレンドが一致した場合に相場の乱高下が発生しやすいです。比較的値動きが素直な通貨ペアとはいえ、常にリスクを意識したポジションを持つようにしましょう。
ユーロ取引時の注意点とメリット・デメリット
ユーロは世界第2位の流通量を誇る通貨であり、メジャー通貨に分類されます。したがって、このユーロの特徴がほかの通貨の特徴を測るときの一つの基準になります。では、メリットとデメリットについて具体的に考察いたします。
- メリット
- ✓流動性が高いので、突飛な値動きをすることが少なく、基本に忠実な値動きをする
- ✓ドル円とユーロドルの値動きの影響を受けて、明確なトレンドが出やすく、順張りに向いている
- デメリット
- ✓2021年10月現在超低金利であり、買いのスワップにはほとんど期待できない
- ✓一方向に大きく動くことが多いため、逆張りをするとドル円のように助からないこともあり、適切な損切りが必須である
ユーロを取引する時の注意点
一般的な通貨は、主に「暴落」に関連するリスクがメインですが、ユーロの場合は反対に「暴騰」のリスクも考えておかなくてはなりません。
リスクオフの時(世界的になにか不安が広がった時)は、日本円と並んで他通貨相手に大きく買われるときがあります。その1つの例が2015年8月のチャイナショックです。あの時、ドル円は暴落しましたが、反面ユーロドルは暴騰し、当面の高値を付けました。ユーロは、売りから入ることによってプラスのスワップを得ることができることが多いため、暴騰により大きな損失を被った方は少なくありません。
また、普段の値動きでも、ここ数年は、下落よりもむしろ上昇の時の値動きが激しいため、売りから入る場合は細心の注意が必要です。メジャーな通貨のため、押し目買い&戻り売りをしっかりと行いましょう。
元 銀行員|河野翔太
ユーロ円はほぼ全てのFX会社で取扱可能なので情報量やコスト面を重視
ユーロ円はメジャー通貨同士の取引です。そのためほぼ全てのFX業者で取り扱いがあり、流動性も高いためスプレッドはどこの業者も低水準です。そのため、どこの業者を選んでも大差なく取引は可能かと思いますが、スプレッドの低さ、約定力の高さ、提供される情報の量・質、ツールの使いやすさ等はFX業者によって異なります。
少しでも一回あたりの取引コストを抑えたいトレーダーは「スプレッドが低く、約定力の強い業者」、FXを始めたばかりで取引に慣れたいトレーダーは「ツールが使いやすく、初心者向けの情報を発信している業者」と行った具合に取引目的や自信のレベルに応じて業者を選ぶと良いでしょう。
ユーロ円(EUR/JPY)を取引するのにおすすめのFX会社
ユーロは、ほぼすべての国内FX会社で扱われています。その中で、ベストな業者を選ぶ基準は、まず取引コストと業者の安定性・信頼性です。また、スワップポイントや情報コンテンツの充実度などにも着目してお勧め業者をご紹介します。
上記のように、低金利の通貨を売って高金利の通貨を買うと、その金利差分がお金として入ってきます。
「GMOクリック証券」がおすすめ
GMOクリック証券
スプレッド※原則固定(例外あり) | |||
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米ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | 豪ドル/円 |
0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.5銭 |
取引単価 | 通貨ペア数 | ||
1000通貨 | 20 |
「GMOクリック証券」は、短期売買から長期的な投資まで幅広いニーズにまんべんなく応えている業者です。ユーロ円、ユーロドルのスプレッドはそれぞれ0.5銭(原則固定)と0.4PIPS(原則固定)と業界最狭水準のほか、約定力も極めて高いです。また、売りのスワップはそれぞれ1万通貨当たり8円と57円(2017年11月2日現在の情報です。以下同じ)、買いのスワップは1万通貨当たりマイナス11円とマイナス60円となっています。
また、同業者はFXのほか、株式や投資信託、外為オプション(バイナリーオプション)など多彩な商品を取り扱っていることでも有名で、投資をしたいならここだけで大体のことが行えます。取引システムも安定しており、取引ツール(特にクイック注文)も使いやすいため、初心者から上級者の方まで幅広くお勧めできます。
FX取引での手数料無料・取引スプレッド米ドル/円0.3銭原則固定の割合安いコストで投資できるのが魅力だと思います。また将来儲かったらの話ですが、FXのもうけを、株式投資に利用できるので、がんばっています。
【まとめ】FXのユーロについて
ユーロの動きは、たとえユーロを取引しなくても見ておく必要があるほど重要な通貨です。
また、本文では触れませんでしたが、値動きの特徴を踏まえて、ほかの通貨(米ドルや日本円のほか、ポンドや豪ドルなど)と組み合わせることで、意外な発見があるかもしれません。ユーロは非常に有名な通貨であるために、多くの業者で取り扱われていますが、だからこそ業者間の違い(取引条件や情報の質や量)を見極めて、適切な業者で取引する必要があります。
GMOクリック証券
スプレッド※原則固定(例外あり) | |||
---|---|---|---|
米ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | 豪ドル/円 |
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1000通貨 | 20 |
元 銀行員|河野翔太
ユーロ円は、ドル円やポンド円と比べると緩やか
ユーロ円は、ユーロと円を直接取引するのではなく、ユーロドルの取引とドル円の取引を合わせて取引される合成通貨ペアです。合成通貨の相場は2つの通貨ペアのレートの掛け合わせになるので値動きが激しい傾向にありますが、ユーロは流動性が高いために、他の合成通貨ペアと比べると比較的安定した相場を形成します。
ユーロの政策金利は世界的に見て低水準で、多くのFX業者でユーロ/円のロングポジションはマイナスとなっています。日本の政策金利と大きな乖離が無いため、スワップポイントによる利息収益を狙うよりは、素直な値動きを利用して、中長期で為替差益を狙っていくべき通貨ペアと言えます。