この記事のアドバイザ
- この記事はこんな人におすすめ
- ✔ ポンドフランを取引したい!
- ✔ 通貨ペアの特徴は?利益を出すコツは?
- ✔ ポンドフランの取引に向いてるFX業者は?
ポンドフランは、値動きの激しいポンドとかつてスイスショックにより激しい値動きをしたスイスフランのペアであり、値幅を取りたい人には最適の通貨ペアといえます。また、スイスフランはマイナス金利であるため、ポンドと組み合わせることによってスワップポイントを狙うこともできます。
この記事ではFX初心者の方向けに、ポンドフランの特徴をまずご説明します。その後、ポンドフランを取引するにあたってのメリット・デメリット、注意点についてご紹介し、最後にポンドフランを取引するのにお勧めの業者を紹介します。
FXのポンドフラン(GBP/CHF)の特徴
上記はポンドフラン(GBP/CHF)の月足チャートです(DMM FXより)。
2016年中ポンドは2回ほど急落しました。1回目は、2016年6月のイギリスEU離脱国民投票、通称ブレグジット投票の際であり、もう1回は同年10月に起こった原因不明のポンド急落事件でした。
この際、ポンドフランは1.20を一時的に割り込みましたがその後回復し、2017年には底堅い動きとなり、2019年では1.3付近にいます。
一方で、スイスフランはどのような値動きであったかというと、対円での値動きは非常に動意に乏しい状態となっています。そのため、ポンドフランはポンド円に近いチャート形状となっているわけです。
為替におけるイギリスとスイスの動き
イギリスといえば、2016年6月に国民投票でブレグジットを決定してから後も、EUとの間で離脱に向けた交渉を継続中であり、未だ最終案は決まっていないのが現状です。
一方で、スイスといえばスイスショックの起こった通貨であり、中央銀行の動静には要注意です。
ポンドフラン(GBP/CHF)取引時の注意点とメリット・デメリット
- ポンドフラン(GBP/CHF)の特徴
- ✓スプレッド :最狭水準は2.7pips~
- ✓スワップ :買いポジションでプラススワップが狙える
- ✓取引可能なFX会社 :「DMM FX」 「SBI FXトレード」 「ヒロセ通商 LION FX」など
ポンドフランは、上述の通りスイスフラン円があまり値動きをしていないために、ポンド円に近い値動きとなります。しかし、ポンド円との最大の違いはスイスフラン売りによる高いスワップポイントにあります。
例えば、「SBI FXトレード」ではポンド円1万通貨の買いスワップポイントは37円ですが、ポンドフランは59円となっています。
※スワップポイントに関する情報は、2019年5月23日付与分をもとにしています。
- メリット
- ✓ポンド絡みの通貨のため、激しい値動きが期待できる
- ✓スイスフラン絡みの通貨のため、スイスフラン売りのスワップがおいしい
- デメリット
- ✓マイナー通貨のためスプレッドが広い
- ✓スイス絡みのニュースは入手しづらい
ポンドフラン(GBP/CHF)を取引する時の注意点
ポンドについては激しい値動きで知られていますが、スイスフランについても少し説明が必要です。
というのは、スイスフランは過去に「スイスショック」といって為替相場史上に残る大事件を引き起こしているからです。このスイスショックは2015年1月に起こりましたが、このときスイスフランは対ユーロで40%以上も暴騰しました。その余波はもちろんポンドフランにも押し寄せ、月足チャート上で見ても大きな下ひげとして残っています。
そのため、ポンドフランを取引する場合には、ポンドに関するニュースだけではなくスイスフランに関するニュースにも注意しておく必要があります。
元 証券会社勤務|櫛笥大和
コスト面を考えてポンドフランなら中長期がおすすめ
スイスフランの取引は日本ではあまり行われないので、スプレッドが広い傾向があり、コストは高めです。それでもスイスフランを扱いたいのであれば、イギリスポンドと組み合わせて中長期で持つことがおすすめです。スイスフランは安全通貨とみなされており、おかれている環境は日本円に近いです。つまり、政策金利が低いためにポンドとの取引でスワップポイントが狙えます。
イギリスポンドは現在ブレグジッドの影響で通貨安になりやすい状況です。ポンドが通貨安になればフランはポンドに対して買われると考えられますので、中長期でポンド売りフラン買いをしておけば為替差益とスワップポイントの両方を狙うことができます。中長期の投資先について考えているのであれば、一度検討してみると良いでしょう。
ポンドフラン(GBP/CHF)を取引するのにおすすめのFX会社
ポンドフランは、FX業界においてはマイナー通貨に分類されます。そのため、取り扱っている業者は必ずしも多くありません。
また、マイナー通貨の特徴として業者によるスプレッドをはじめとした取引条件が大きく異なるのも特徴です。業者選びの際は、メジャー通貨以上に慎重に見極める必要があります。
総合力の高い「SBIFXトレード」がおすすめ
「SBI FXトレード」、メジャー通貨はもちろんマイナー通貨でも業界最狭水準のスプレッドや業界最高水準のスワップポイントを提供している優良業者です。ポンドフランのスプレッドは、1万通貨までなら2.7pips、100万通貨までなら3.2pipsと同業他社と比較して圧倒的な低スプレッドを提供しています。
中長期トレーダーからも人気
また、スワップポイントにも力を入れている点も見逃せません。ポンドフランのスワップポイントは上でも少し説明しましたが、1万通貨買いの場合59円と高水準となっています。
その他、スイスショックの際にもレート配信を停止させなかったなど、リスク管理や顧客保護にも熱心であり、マイナー通貨を取引するにあたっては必須の業者といえるでしょう。
ドル円やユーロ円といった主に取引する通貨ペアに関して、スプレッドが他社に比べると非常に狭いので良い業者だと感じています。また、経済指標発表時のようなスプレッドが広がりやすいときでも、ここは安定しており売買しやすいと思います。
「DMM FX」も多くの人に選ばれている
2019年5月時点でのDMM FXのポンドフランのスプレッドは「2.8pips」となっていますので、比較的標準的と言えるでしょう。調査時点での買いスワップは「1日約49円」です。
DMM FXは非常に総合力の高いFX会社として多くの人に選ばれています。グループ単位で見た時の口座数ナンバーワンはSBIグループですが、証券会社単位で見た時の口座数ナンバーワンはDMM.com証券です。
画像引用:矢野経済研究所
ネット系の各種サービスに強みを持つDMMグループという事もあり、PCでもスマホでも快適なトレード環境が準備されています。コスト面でも業界最狭水準スプレッドなので「間違いのないFX会社」と考えていいでしょう。
私の場合、基本的にトレードはスマートフォンのアプリケーションで行なっていますが、とても使いやすくて見やすいプラットフォームだと思います。時間の反映も遅くない印象です。
【まとめ】
ポンドフランは、あまり聞いたことのない通貨ペアですが、ポンドの激しい値動きとスイスフラン売りによる高いスワップポイントを両方狙うことのできる魅力的なものです。
もっとも、マイナー通貨を取引する場合には事前準備を万全に行っておかなくてはなりません。そのためには、単にスプレッドが狭いというだけではなく、ニュース・情報コンテンツやセミナーが充実している業者を選ぶ必要があるといえるでしょう。
- この記事で紹介したFX会社
- ■SBIグループ「SBI FXトレード」
- ■DMM.com証券「DMM FX(PR)」
元 証券会社勤務|櫛笥大和
最初はドル・円・ユーロなど流通量の多い通貨ペアから
FXを始めたばかりの頃はドル・円・ユーロなどの流通量の多い通貨ペアから取引を始めるのが良いでしょう。FXを始めたころは取引についてわからないことが多くあると思います。FX業者は売買ポイントやコラムなどの情報を提供してくれますが、そのほとんどが取引量の多いドル・円・ユーロに関するものになっています。
そのため、いち早くその通貨に対して知識を深めることができるため、取引に慣れるために最適です。ドル・円・ユーロでの取引に慣れる頃には他の通貨に関する知識もついてきているでしょう。他の通貨を扱うのはその時でも遅くはありませんので、まずは慣れることを最優先にすることをおすすめします。
元 証券会社勤務|櫛笥大和
スイス国立銀行の金融政策が招いた為替の大変動
スイスショックとはスイス国立銀行の金融政策が招いた為替相場における大変動のことです。この出来事は、スイス国立銀行がスイスフラン高の進行を防ぐために行っていた為替介入を突然あきらめたために引き起こされました。それまでスイス国立銀行は一定の為替レートを防衛ラインとして為替介入を行うことをアナウンスしていました。
当時はユーロ危機の影響から、ヨーロッパにおける安全通貨であるスイスフランに買いが殺到していたため、スイスフラン高の圧力がかかっていました。スイス国立銀行は介入を行いますが、圧力に耐えきれずに介入を突然やめたため、需要と供給のバランスが一気に崩れました。その結果起こったのがスイスフランの暴騰によって引き起こされたスイスショックであり、スイスフランを売っていた投資家に致命的な損失を与えました。