この記事のアドバイザ
目次
FXで勝てない人こそ自動売買を試してみてください
FXの裁量トレード(自分でやるトレード)でなかなか勝てないという人は、自動売買を試してみてください。
FX(外国為替証拠金取引)は、レバレッジがあり、「資金より大きな金額の取引ができる」というのも人気の理由でしょう。しかし、実際に取引してみると、チャートが予想した方向と反対に動いてしまったり、決済すべきところでなかなかできなかったり、と上手くできないこともあると思います。
そこで自動売買が役立つわけです。自動売買の種類はさまざまで、自分である程度の設定が必要なものや、もともとプログラムが組まれたものに沿ってトレードするものまであります。
まずは、自動売買について詳しく確認してみましょう。自動売買について知れば、FX取引の考え方そのものが変わるかもしれません。
手動売買と自動売買の決定的な違い
FX取引を始めるとなると、「自動売買」と「手動売買(裁量トレード)」に分かれてきます。多くの人は手動での売買から始める人が多いでしょう。
手動売買の場合は、自由にトレードができます。必要資金は自動売買よりも少なく、分析力がつくのもメリットです。ただし、しっかり勉強をしていないと、初心者は負けてしまう可能性が高いでしょう。
自動売買であれば、初期設定をしておくだけで、あとは自動トレードしてくれるというメリットがあります。長時間チャートに張り付く必要はありません。
チャートが設定した条件に合致したら、自動で注文や決済をしてくれるため、感情に流されたトレードもなくなるのです。
- 自動売買のメリット
- ✔ 初期設定をしたら何もしなくていい
- ✔ 24時間利益獲得チャンスを逃さない
- ✔ とにかく疲れない・イライラしない
- ✔ 初心者でも設定が難しくない
【1】初期設定をしたら何もしなくていい
自動売買のメリットは、一度設定をしたら後は何もしなくても良いということです。ただし。トレードを始める際には、きちんと考えて設定を組まなくてはなりません。
- 【設定項目】
- ✔ 通貨ペア
- ✔ 売りor買い
- ✔ レンジ幅(下限・上限)
- ✔ 注文数(何通貨取引するか)
- ✔ 取引値幅
上記のように、自動売買では、どのくらいのチャートが動いた際に、どう注文するか、またどう決済するかを取り決める必要があります。
なかには、その設定が組まれており、それを選ぶだけの自動売買も存在するのです。どの通貨ペアなのか、どのようなトレードをするのかといった少ない項目を選ぶだけなので、初心者でもすぐに始められます。
【2】24時間利益獲得チャンスを逃さない
FXの自動売買は、平日24時間トレードできて、利益を逃しません。一度、設定をしておけば、あとは条件が合致したときに自動で注文・決済をしてくれるのです。
アメリカやヨーロッパ諸国の市場が開く時間は、日本時間でいう夜になります。自動売買であれば、FXが盛り上がりを見せる時間から、ずっとチャートに張り付いている必要もありません。
きちんと睡眠をとりつつ、運用ができるため、非常に効率が良いと言えるでしょう。
【3】とにかく疲れない・イライラしない
自動売買をするメリットは、とにかく疲れない・イライラしないということです。手動トレードをするとなると、目を凝らして分析をして、狙うタイミングを決める必要があります。
トレードをするたびに、気を張ってしまうと疲れてしまうでしょう。また、保有したポジションがマイナスになるたびに、気負ってしまう可能性があります。いつ損切りをすれば良いのか。と、例え損切りのラインを決めていたとしても、チャートが気になってしまうかもしれません。
自動売買であれば、あらかじめ利食いや損切りをするタイミングも決めておけるので、「機械が勝手にやってくれている」と考えておけば、それほどチャートを気にすることはありません。
【4】初心者でも設定が難しくない
自動売買の設定は最初に行うだけなので、毎回頭を悩ませる必要はありません。自動売買は、少ない項目だけ設定すれば良いので、初心者の人にもおすすめです。
手動トレードでは、気の迷いが生じてミスをする可能性がありますが、自動売買トレードは人的なミスはほとんど起きません。
多くの自動売買をやっている人は、手動売買にチャレンジしてみた経験がある人です。そのなかでも、自分の感情でトレードしてしまうという悩みを持っている人が、自動売買に切り替えているというケースも少なくありません。
自動売買のデメリット
FXの自動売買トレードは、一度設定をしておけば、条件に合致した際に注文や決済をしてくれます。
そのため、自分でやる裁量トレードのように、長い時間チャートに貼りついていたり、頻繁にチェックしたりする必要もありません。
しかし、注意点が全くないわけではありません。FXの自動売買トレードをするのであれば、最低限は注意しておくべきポイントがあります。
初期資金がある程度は必要
FXの自動売買トレードは、自分でやる裁量トレードより、初期資金を多めに用意しておく必要があります。自動売買で多くの利益を出すためには、決済回数(=ポジション数)を増やす場合がほとんどです。
しかし、ポジション数を多く持つとマイナスになった際の含み損も多くなるため、利幅を小刻みにするのであれば、その分の必要証拠金を用意しておく必要があるのです。
具体的に、必要になる資金というのは、通貨ペア・取引単位・どれくらいの値幅で注文するのかによって変わってきます。自動売買のサービスには、それらを計算して出しているので、トレード前によく確認しておきましょう。
画像引用:ループイフダン®の目安資金表|アイネット証券
上記はアイネット証券の「ループ・イフダン」の目安資金表です。 どの通貨ペアで取引をして、市場がどれくらいの変動をしているのか。また自身はどれくらいの取引値幅に設定するのかで、どれくらいの資金が必要かを表しています。
含み損と戦う必要がある
FXの自動売買トレードは、含み損に耐えるだけの資金とメンタルが重要です。
一定の値動きがあった際にポジションをもち、それが一定の含み益を持ったら決済をします。基本的に、損切りをするということはありません。
含み損を抱える方向へ動いた際は、新たにポジションを持ち続けます。そのポジションはプラスに転じるまで決済はしません。そのため、運用している期間のほとんどは含み損を抱えた状態になっています。
リスク管理を怠ると大きな損失が出る
自動売買を始める際は、リスク管理を徹底しましょう。一度、設定しておけば良い自動売買ですが、大きく相場が変動した際に、多くの注文を持ったままロスカットという状態が起きる可能性があります。
そうなると、一気に資金を失ってしまいます。自動売買をする際は、自身の資金で、どれくらいの為替変動までであれば、必要証拠金的に耐えられるのか、きちんと試算しておいてください。
過去のチャートをよく観察して、大きな為替ショックにも耐えられるほど程度の、ポジション数に抑えておくのがよいでしょう。
ファイナンシャルプランナー|村上敬
証拠金維持率は定期的に確認しましょう
国内のFX会社では、一般的に口座の維持率が一定以下になったタイミングでロスカットが執行されます。つまり、証拠金維持率だけ一定以上をキープしていれば、ロスカットを防ぐことが可能です。
自動売買ツールを回している期間も、最低でも1日1回は相場のチェックと口座状況のチェックを欠かさずにおこないましょう。
FX自動売買の種類
FXの自動売買トレードを細かく分けると、実は4種類あります。その中でも、どれが自分にあっているのか確認してみましょう。
自動売買といっても、自分である程度の設定をするものや、あらかじめ設定が決められているものまで、種類は様々です。
【1】リピート注文型
こちらはFXの自動売買トレードの王道と言えるでしょう。
基本的には、どのくらい為替レートが変動したら買い、どのくらい利益が出たら決済するかというのを決めて、あとは運用をする形です。
『アイネット証券』や『ひわまり証券』の「ループ・イフダン」。『マネースクエア(MJ2)』、「トラリピ」、『外為オンライン』の「iサイクル注文」が有名です。レンジ相場向きであり、シンプルでわかりやすい自動売買の方法と言えるでしょう。
【2】ミラートレーダー系
ミラートレーダーとは、ストラテジーというロジックを選び投資をしてきます。これをすることで、プロと同じようなトレードを実現できるわけです。
鏡のように同じ動きをすることから”ミラー”と呼ばれています。運用するのに特別なソフトをインストールする必要はなく、少ないステップで運用ができます。
日本のFX会社では、セントラル短資FXの『セントラルミラートレーダー』が有名でしょう。
【3】ストラテジー選択型
自動売買はストラテジーを選ぶタイプがあります。これは、投資家がオリジナルで作ったものから選ぶというタイプです。トレーダーズ証券の『みんなのFX』がこのタイプに当ります。
このストラテジー選択型は、何種類ものストラテジーがあり、多彩なトレードができます。設定そのものは、そのストラテジーに組み込まれているので、重要なのはそのプログラムを選ぶということです。
ただなんとなくで、プログラムを選ぶのではなく、きちんと戦略を把握している必要があるでしょう。
【4】ストラテジー自己設定型
こちらのタイプは、自身でトレードのスタイルを設定していくタイプです。かなり細部まで設定する必要があり、上級者向けの自動売買と言えるでしょう。
初心者の方は、一般的な「リピート型」の自動売買か、もともと自動売買のプログラムが用意されている、ミラートレーダー型を選んだほうが賢明でしょう。
実際に試してわかった自動売買おすすめBEST4
ここで実際に自動売買を試した経験をもとに、おすすめのFX会社について紹介します。
運用結果は、毎週動画で公開していますので、そちらも参考にしてみてください。
1位|トラッキングトレード(FXブロードネット)
FXブロードネットの自動売買「トラッキングトレード」は、非常に人気です。他社のループイフダンやiサイクル注文と同じシステムで「リピート系FX」と呼ばれています。
取引単位は選ぶことが可能。1,000通貨のブロードライトコース、10,000通貨のブロードコースのいずれかから選びましょう。
設定を自身で決める際にも、シンプルなので分かりやすいでしょう。通貨ペア、売買、想定変動幅(取引変動幅)、運用する資産額と、4つの設定だけでスタートできます。
実際に運用してみた
上記の動画で実際にトラッキングトレードを使った運用実績を公開しています。運用を検討している方は参考にしてみてください。
トラッキングトレードを提供している『FXブロードネット』は、そもそも初心者におすすめのFX会社です。設定がシンプルなので、自動売買をするのであれば、最初はトラッキングレードからといっても申し分ありません。
FXブロードネット
スプレッド※原則固定(例外あり) | |||
---|---|---|---|
米ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | 豪ドル/円 |
0.2銭 | 0.5銭 | 1.5銭 | 0.6銭 |
取引単価 | 通貨ペア数 | ||
1000通貨 | 24 |
2位|トライオートFX(インヴァスト証券)
トライオートFXのスマホアプリは、非常に見やすい仕様になっており、パソコンがなくても、十分トレードできます。アプリは即時入金サービスにも対応しているので安心です。
注文→決済→注文を繰り返すIF DONE注文で、初級者から上級者まで設定できる仕組みになっています。ただ、それでも設定が難しいという方は、既にロジックが用意されている「自動売買セレクト」を活用してみましょう。
自動売買セレクトであれば、通貨ペアとロジックを選ぶだけで、自動でトレードをしてくれます。前もってシミュレーションをすることができるので、試してみてから実際にトレードするのもありでしょう。
裁量トレードをやるにも、十分すぎるスペックで、スプレッドは業界最狭水準です。カスタマーサービスも充実しており、申し分ないFX会社と言えるでしょう。
実際に運用してみた
上記の動画で実際に『インヴァスト証券』のトライオートFXを使った運用実績を公開しています。これから自動売買をしようとしている方は参考にしてみてください。
自動売買セレクトは、取引する際も非常に少ない工数で設定できるので、初心者の方も頭を悩ませずに始められるでしょう。
3位|ループイフダン(アイネット証券・ひまわり証券)
ループ・イフダンはアイネット証券とひまわり証券で提供されている自動売買サービスです。どちらも、金融に強みのあるISホールディングスのグループ会社で、信頼できるFX会社と言えるでしょう。そのループ・イフダンですが、相場の値動きに沿って自動でトレードしてくれるサービスです。
自動でトレードしてくれるため効率的に利益を出すことが可能です。トレンドがはっきりしない場合でも、一定の変動があれば注文・決済を繰り返ししてくれます。
多くの人が資産を増やしている
画像引用:誰でも簡単にできるFX自動売買ならループイフダン®|アイネット証券
アイネット証券のループ・イフダンでは、2018年上半期に80%の利用者が資産を増やしている、という結果が出ています。
数多くある金融商品で、80%の人が資産を増やしているものはそれほどありません。
4位|iサイクル注文(外為オンライン)
『外為オンライン』のiサイクル注文は、相場の価格帯にあわせて動く自動売買です。そのため、チャンスを逃すということがなくなります。
iサイクル注文には、どのような設定がどのくらいの利益を出しているのかが公開されています。その設定をどの期間、どの数量で取引をするのか決めるだけで自動売買ができます。
選択画面にはどリスク注文間隔と想定レンジ、またリスクの高さが表示されているので、それを参考にして、注文の設定をしましょう。
自動売買では、一般的に「買い」か「売り」を決めて、後はその方向で運用されることがほとんどです。しかし、外為オンラインは、相場のトレンドを見極めて「買い」か「売り」かを決めるトレンドというモードもあり、独自の機能となっています。
実際に運用してみた
上記の動画で実際に『外為オンライン』のiサイクル注文で運用した実績を公開しております。
iサイクル注文には他社にはない、「トレンド」というモードがあり、相場に応じて「買い」か「売り」を決めてくれます。気になった方はぜひチェックしてみてください。
FXの自動売買をする際の注意点
FXの自動売買トレードは、一度設定しておけば、あとは条件に沿ってトレードしてくれます。しかし、軽い気持ちで大金をつぎ込んだり、無茶なトレードをしたりするのは避けましょう。
自動売買をする際は、生活に必要な資金をつぎ込んだりすると困る可能性もあります。必ず余剰資金で行ってください。
最悪の事態を想定することが重要
FXの自動売買トレードをする際は、最悪の事態を想定する必要があります。最悪の事態とは、含み損を抱えたまま強制ロスカットとなる状態です。
例え、直近で値動きが小さいからといって、安易にポジションを持ちすぎる設定にするのはおすすめできません。
自動売買をするのであれば、大きな値動きに耐えられるほどの設定にしておくべきです。例えば、過去に起きた「ショック」や「天変地異」の際の変動幅を確認して、大変動にも耐えられる設定をしておきましょう。
有料販売しているソフトは買ってはいけない
自動売買をする際は、有料販売のソフトに注意してください。ここで「高いもの、有料なものに価値がある」と思うかもしれません。しかし、自動売買をするのであれば、無料のFXの自動売買ツールを利用しましょう。
有料の自動売買ツールを売っている業者は、そのツールを売買することで利益を上げようとしています。あなたが儲かろうが負けようが販売業者には関係がありません。
過去にバックテストで利益を上げていると宣伝をしていても、それはたまたま勝ったときのデータを利用している場合があります。有料ソフトは高額な場合がほとんどで、それで支払ったお金の分を取り返さないといけません。
FX会社が無料で自動売買ツールを提供しており、有料のソフトを利用しなくても十分にトレードできます。
ファイナンシャルプランナー|村上敬
FX会社が提供しているツールでも十分運用できる
一昔前には、大々的に「稼げる」と謳ったFXツールが多く販売されました。そこにお金を払う価値があるかどうかは、実際に使った人でなければ分かりません。
現在はFX会社の提供している無料の自動売買ツールで充分にその役割を果たせると言って良いでしょう。バックテスト・シミュレーション・必要資金など全てFX会社が環境を整えてくれています。
生活に必要な資金まで注ぎ込まない
FXの自動売買トレードをする際は、生活資金をすべて投入するのは避けてください。生活費として使う分のお金は残しておきましょう。
自動売買はポジションを一度保有すると、条件を満たすまで決済を行いません。そうなると、中長期のトレードになることが予測されます。
生活に必要な資金をすべて投入してしまうと、いわば、資金がロックされた状態になるのです。本当にお金が必要の際に、それを途中で決済して損をしまえば、もともと儲けを狙っていたのに本末転倒です。
AIを駆使した自動売買サービスも話題
近年では仮想通貨や投資信託でもAIを活用した自動売買が話題になっていますが、FXでもそうしたサービスが出てきています。
有名なところでいうと「QUOREA FX(クオレアFX)」などが業界大手として知られています。OANDA Japanの口座と連動して、効率よく活用できるFX自動売買ツールとして多くの方が利用しています。
仕事が忙しくて取引をする時間がない人や、中長期での資産形成を考えたい人は、活用を検討してみてはいかがでしょうか。
【まとめ】自動売買で効率的なトレードをしましょう
FXの自動売買は、一度設定をしてしまえば、あとはそのストラテジーが条件に沿ってトレードをしてくれます。
ただし、自動売買に任せっきりにせず、定期的にチェックする必要があるでしょう。自動売買をするにあたり、リスクをなるべく軽減するのであれば、必要証拠金に関しては十分に注意してください。
なお、自動売買で重要なのはどのサービスを選ぶのか、どのプログラム、ストラテジーを選択するのかという点です。もちろん、自動売買は裁量トレードより、取り組む時間は少なくなりますが、投資開始時は通貨ペアやトレード手法は十分に検討する必要があります。
- この記事で紹介したFX会社
- ✔ 株式会社FXブロードネット「FXブロードネット」
- ✔ インヴァスト証券「トライオートFX」
- ✔ ISグループ「アイネット証券」
- ✔ ISグループ「ひまわり証券」
- ✔ ISグループ「外為オンライン」
ファイナンシャルプランナー|村上敬
自動売買で含み損を抱えるのは普通のこと
リピート系のFXは基本的に、利益が出たもののみ決済し、含み損になったものは反転して利益になるまでは決済しません。つまり、含み損を抱えている状態の方が圧倒的に多いのです。
常に含み損を抱えている状態というのは精神的にあまり良いものではありませんが、スタート時にそのことを念頭に置いておけば気持ちの準備はできるはずです。ロスカットにならない事を第一に考えて、資金管理・リスク管理を充分に計算して自動売買を始めましょう。