この記事のアドバイザ
目次
- この記事はこんな人におすすめ
- ✔ 1000通貨と1万通貨の違いを知りたい!
- ✔ どれくらいの証拠金を用意すればいいか知りたい!
- ✔ 少額からFXを始めたいがどれくらいから始めたらいいの?
FXで取引するためには証拠金が必要ですが、どれくらいの証拠金が必要なのかは取引数量によって異なります。また、取引する通貨ペアの現在の為替レートによっても変わります。
この記事では主にこれからFXを始める方に向けて、1000通貨や1万通貨で取引するためにはいったいどれくらいの証拠金が必要で、またそれぞれの取引でどれくらいの利益や損失になるのが普通なのかをご紹介します。
1000通貨と1万通貨の違い【1】必要証拠金額
1000通貨取引と1万通貨取引とで必要な証拠金についてご紹介します。最初の証拠金を預け入れないことには、いつまでもFX取引を始めることはできませんので、きちんと覚えておきましょう。
必要証拠金の計算方法
FXを始めるにはお金が必要です。そのお金を必要証拠金と言います。いくら必要なのか、取引前に計算してみましょう。
- 証拠金の計算式
必要証拠金=為替レート×取引数量×最大レバレッジ
- 証拠金の計算例
例)1ドル112円/1万通貨取引/レバレッジ25倍
44,800円=112×10,000÷25
上記が必要証拠金の式です。1万通貨の例を提示しましたが、1,000通貨である場合は、そのまま10分の1の値となります。
日本の会社はレバレッジが25倍まで
日本国内のFX会社では、2017年現在では25倍までしかレバレッジをかけられませんので、1万通貨で米ドル円を取引したい時には、最低でもこれぐらいの証拠金が必要ということです。
レバレッジに関する注意点は?
1000通貨取引に必要な具体的な証拠金額
FX会社ごとに「最小取引単位」が決められていて、それに応じた最小資金を計算することができます。為替レートは日々変動していますが、2019年時点での必要資金の目安は上記の通りになります。
資金はギリギリの額で始めるのではなく、少し余裕をもたせる状態で取引をするのがオススメです。
必要な証拠金を下回りそうな場合は、ロスカットといい、今あるポジションが強制的に決済されてしまいます。
1,000通貨単位はいくらの取引額になるの?
1,000通貨単位というのは、その名の通り通貨が1,000あるということです。例えば、ドルであれば、1,000ドルを指します。
米ドル円を1,000通貨トレードするとなると、例えば1ドル=100円という場合は、100円×1,000となり10万円分のトレードになるのです。
単純にいくらの利益が出るのか、というのは、値動きした通貨価格に1,000かければ算出できます。100円から101円になれば、1,000円の利益です。
▼必要証拠金について動画でも解説▼
当サイトでは、YouTube動画でもFXに関する専門知識やテクニックを解説しています。気になった方はぜひチャンネル登録をしてみてください。
ロスカットされないために注意するポイントは?
元 証券会社勤務|杉崎利之
証拠金維持率に注意しましょう!
FX業者規定の証拠金維持率を割込むと自動的にポジションが解消(ロスカット)されます。
口座残高に対して目一杯のポジションを持ってしまうと、その時点で証拠金維持率はほぼ100%となってしまいます。
もし相場が予想と逆方向に動けば、すぐにロスカットされてしまう可能性が高まります。
これを防ぐにはあらかじめ口座内に余裕を持った額の資金を入金しておくのはもちろんのこと、エントリー前にどの程度の含み損まで耐えるかという損切りポイントを決めてください。
また、ポジションを持った後には損益だけでなく、必ず証拠金維持率にも注意を向けましょう。
1000通貨と1万通貨の違い【2】リスク量
1000通貨と1万通貨では、狙える利益や想定すべき損失の金額にも違いがあります。この項目では、一般にこれらの数量を取引したい際にどれくらいの利益が期待でき、またどれくらいの損失を想定すべきなのかをご説明します。
前提となる概念:1pipsとは
利益や損失についてご説明する前にpips(ピプス)という概念についてご説明しておく必要があります。
1pipsとは、ドル円などの円が絡む通貨では「1銭」のことであり、ユーロドルなどの円が絡まない通貨ペアでは「0.01セント」のことを意味します。
FXを取引すると、評価損益の計算のところで金額のほかに、損益pipsというものが表示されます。例えば、ドル円を112.00銭で買って現在112.20銭の場合には20銭分の為替差益、つまり損益pipsは20pipsのプラスということになります。
1000通貨取引のリスク量
1000通貨で取引する場合には、円が絡む通貨ペアならば、1pips当たりの損益金額は10円となります。つまり、上記のドル円を112.00円で買って現在レート112.20銭で決済する場合には10×20の200円の利益ということになります。
ユーロドルなどの、円以外の通貨で計算される場合にはやや複雑です。この時は、通貨ペアの右側にある通貨の対円での為替レートを基に計算されます。
例えば、ユーロドルの場合には右側の通貨はドルなのでドル円のレートを基に計算されますので、ドル円が112.00円ならば1pipsは11.2円となります。つまり、ユーロドルで1000通貨取引で2pipsを獲得した場合には、224円の利益ということになります。
反対に、含み損を抱えた場合には同じくらいの損失となるので1000通貨取引では、毎日数百円から最大で千円前後のリスクをとるということになります。
1万通貨取引のリスク量
1万通貨取引の際も、同様にpipsを使って言計算します。つまり、1000通貨の時と比べて数量が10倍なので損益も10倍となります。
つまり、一日当たりの損益は数千円から1万円前後ということになります。FXで、ほかの仕事と同様の利益を上げたいと思うのであれば、最低でも1万通貨程度の数量を取引する必要があります。
1000通貨と1万通貨の違い【3】取引可能な業者
1000通貨と1万通貨では、取引可能な業者も異なります。FX業者によっては、最小取引単位を1000通貨もしくはそれ以下にしている所もあれば、1万通貨もしくはそれ以上に設定している所もあります。
通貨の取引単位とロットの関係性
FX会社によっては、取引単位を「●●通貨」と記載せずに、「●Lot(ロット)」と記載するところもあります。このロットの概念を把握することは、FXをする上で重要です。
ロットというのは、その取引の最小単位のことです。FXの場合、1万通貨ごとに取引するのが一般的なので、それを1ロットと表現しているのです。
ただし、FX会社によっては1,000通貨を1ロットとしているところもあります。FX会社を取引する際は、必ずそのロットが何通貨を表すのか注意しましょう。
1通貨や100通貨でも取引可能な業者もある
FX会社の多くは1000通貨や1万通貨が最低取引単位ですが、中には100通貨や1通貨から取引可能な業者もあります。例えば、『SBI FXトレード』は、最小取引単位が1通貨です。
もちろん1pips当たりの利益は、取引数量が小さいほど小さくなります。100通貨ならば一日数十円、1通貨ならば最大でも一日1円程度の損益となってしまいます。
しかし、最小取引単位が少ない場合は、必要証拠金に対して余裕のあるトレードが可能です。
例えば、5万~10万円の資金を預ける場合、1万通貨のFX会社であれば、多少余裕がないかもしれません。しかし、最小取引単位が小さいことで、細かな調整ができるのです。
5万円以上の初期資金があるなら「DMM FX」
「DMM FX(PR)」を紹介している理由は、シンプルに国内FX会社の中でも口座数が多いからです。2019年時点での口座数ランキングは以下のようになっています。
コスト面では業界最狭水準、初心者向けにLINEカスタマーサポート設置、仮想通貨やCFDなど投資系の各種サービスも提供しているグループで、安心と信頼の面では申し分ないでしょう。
FXを始める人の多くは5万円~10万円の資金でスタートしていますので、その場合はDMM FXを検討してみてください。
少額でFXを始めるのなら1,000通貨単位
単純計算で1,000通貨単位の取引は、1万通貨単位の取引より、約10分の1の資金で取引ができます。
1万通貨単位の取引と比較して、利益や損失も10分の1になりますので、リスクを抑えたい人にはおすすめです。トレード初心者の方は、まず1,000通貨から取引してみるのも一つの手です。
以下は、米ドル円が、1ドル=100円の場合の必要証拠金です。
項目 | 10,000通貨(1Lot) | 1,000通貨(0.1Lot) |
---|---|---|
必要証拠金 | 40,000円 | 4,000円 |
1円の変動 | 10,000円の損益 | 1,000円の損益 |
上記がFXで取引をするために、必要なお金です。仮に、米ドル円が1ドル100円の場合は、4,000円で取引ができてしまうのです。
少額トレードで始めたいという人は、まず1万円を用意してみましょう。そのお金でまず取引に慣れてみましょう。
少額で始めるなら主流は「GMO外貨」
GMOインターネットグループの提供しているFXサービス「GMO外貨」は、知名度・利用者数は申し分無し、コスト面やスワップと言ったスペックも優秀で、多くのトレーダーから選ばれているFX会社です。
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いきなり多くのお金を扱うのが不安な場合は?
元 証券会社勤務|杉崎利之
1,000通貨で始めてみましょう
初めてのトレードで不安な方は、1,000通貨単位で始めるのも1つの手です。1万通貨単位の業者を選ぶと、相場が予想と逆方向に動けば損失も大きくなります。口座残高によっては、トレードを継続することが不可能になる場合すらあります。
相場経験が少ない人ほど「どのくらい儲かるか」を考えがちです。むしろ「どの程度の損失まで耐えるのか」をよく検討した上で、最初のうちは1000通貨単位程度から始めてみましょう。経験を積んで、徐々に取引単位を増やしてみてください。
【まとめ】初心者は1000通貨でも取引可能な業者がお勧め
FXはレバレッジがあるため、比較的少額で取引を行うことができます。
特に1000通貨取引は数千円で行うことができるため、初心者の方はFXの仕組みや取引方法を覚えるためにもまずは1000通貨で取引できる業者で取引されることをお勧めします。
以下で、少額から始めることができるFX業者を紹介していますので、まずは無料の口座開設から検討してみてください。
- この記事で紹介したFX会社
- ■SBIグループ「SBI FXトレード」
- ■DMM.com証券「DMM FX(PR)」
- ■GMOインターネットグループ「GMO外貨」
元 証券会社勤務|杉崎利之
レバレッジを増やすとプラスもマイナスも大きい
例えば1万通貨あたり必要証拠金が5万円の通貨ペアで1万通貨単位のポジションを持ったとします。そのときの口座残高が50万円あれば実質的なレバレッジは2.5倍です。しかし同数量のポジションでも口座残高が5万円しかなければレバレッジは25倍という計算になります。
どちらの場合でも相場の変動幅に対する損益金額は同じですが、レバレッジが高いほうが口座残高に対する損益率は高くなる一方で、証拠金維持率を割込むまでの値幅は小さくなるので、それだけ強制ロスカットのリスクも高くなることを念頭に置いて口座残高や取引数量を決定するようにしましょう。