この記事のアドバイザ
- この記事はこんな人におすすめ
- ✔ FXで勝てるようになりたい!
- ✔ 指値注文?逆指値注文?
- ✔ 効率よく利益を上げる方法・損失を防ぐ方法は?
FXの注文方法は、成り行き注文、指値注文、逆指値注文をはじめいろいろな種類があります。これらの注文方法の性質について理解し、使いこなせるようになることが、FXトレーダーとして必要なスキルとなります。
しかし、基本はとてもシンプルです。わかりにくい部分は図解も交えてご説明します。これら注文方法の特性を踏まえたトレード方法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧になってください。
FXにおける注文方法
FXでは、新規の買い注文・売り注文と決済の買い・売り注文を繰り返して、為替差益やスワップポイントを狙っていきます。
そのうえで、まず基本となる注文方法が3つあり、さらにそこから派生する注文方法が3つあります。
- 基本となる注文方法
- 成行注文
- 指値注文
- 逆指値注文
- 応用となる注文方法
- イフダン(IFD)注文
- OCO注文
- IFO注文
成り行き注文はすべての基本
成り行き注文とは、現在のレートで買い・売りの注文をすることです。現在進行中のチャートを見て「ここだ!」と思ったポイントで取引できます。しかし、常にチャートを見ていられるわけではありません。トイレにも行きますし、寝ている時間や仕事をしている時間もあります。こういう時に、予め注文しておくのが、指値・逆指値注文です。
指値注文について
指値注文とは、一言でいえば「安くなったら買い、高くなったら売る」という注文方法です。指値注文には、以下の2種類があります。
✓新規買い・売りの指値注文
✓決済買い・売りの指値注文
新規買い・売りの指値注文
例えば、上昇トレンドにおいて押し目買い(上昇中の小さな下落で買う)を考えているとします。しかし、現在のレート(112.00円)では高すぎ、111.80円で買うことを決めたら、新規買いの指値注文を111.80に置いておきます。
下記は「SBI FXトレード」の注文画面です。これに沿って解説をしていきます。
指値注文は、後述の逆指値注文と違い、あらかじめ決めたレートぴったりで約定します。たとえ、そのレートを付けるのが一瞬でもそのレートで約定するため、一瞬の下落の時に、買いたい!という場合に適しています。
決済買い・売りの指値注文
例えば、上昇トレンドにおいて111.80円での買いポジションを保有していて、その後レートが112.40円まで上昇すると考えたとします。そうすると、予め112.40円で決済の売り注文をするよう、指値注文を入れておきます。
上述の新規買い・売りの場合と同様、そのレートを一瞬でも付けたら約定するため、経済指標などで急上昇してすぐにもどることを予想した場合にも、真価を発揮します。
現在のレートからあまりに近い指値注文はできないことも
例えば、現在112.00円だとして、111.99円で買う指値注文をいれることは、基本的にできません。業者にもよりますが、「SBI FXトレード」は、現在レートから3pips(3銭)以上離れたレートの指値注文しか受け付けていないなど、注文に制限をかけていることが普通です。
逆指値注文について
逆指値注文とは、一言でいえば「高くなったら買い、安くなったら売る」という注文方法です。指値注文と同じく次の2種類があります。
✓新規買い・売りの逆指値注文
✓決済買い・売りの逆指値注文
新規買い・売りの逆指値注文
指値注文では、買いの場合を取り上げたので、今度は売りの場合を取り上げてみましょう。
現在のレートが112.00円だとして、今後さらに下落していくと予想します。しかし、現在ではまだ反発の可能性もあり、その可能性が低くなるのが111.80円を下回った時だと考えた場合、111.80円に新規の売り逆指値注文を入れておきます。
逆指値注文は指値注文と違い、そのレートになった時と実際に約定するまでの間にわずかなタイムラグがあるため、設定した値と多少異なる値で約定することがあります。
※また、SBIFXトレードなどの一部の業者では、重要指標発表前における逆指値注文を受け付けていないところもありますので、要注意です。
決済買い・売りの逆指値注文
別名ストップロスとも呼ばれ、FXで最も重要な注文の一つです。先ほどの例でいえば、112.00円の時点で売りのポジションを持っているけれども、レートが112.20円を上回ると、さらに上昇する可能性があるなどと考えた場合には、112.20円に決済買いの逆指値注文を置いておきます。
そのレートになると、自動的に売りポジションが決済され、それ以上の損失拡大を防いでくれます。
決済の逆指値注文(ストップロス)の重要性
FXでは、自分のリスクは自分でコントロールしなくてはなりません。つまり、「自分は〇円投資しているけれども、〇円までの損失なら必要経費として受け入れられる」などといったものです。
FXでは、勝率100%とはいきません。勝ちトレーダーと呼ばれる人も、大きな勝ちと小さな負けを繰り返して、トータルで勝っているのです。しかし、その負けの時の金額が余りに大きければ、その時点でトレードを続行することができなくなってしまいます。したがって、今後のトレードのために資金を残しておくため、ストップロスを入れておくのです。
損切りは機械的におこなうことが重要
ただ、「成り行き注文による損切りでもよいではないか」という人もいらっしゃるでしょう。確かにその通りかもしれません。しかし、実際自分のトレードが失敗したと認めて損失を確定するのは、なかなか精神的な負荷が大きく必ずしもその通りに損切りできません。それゆえ、逆指値注文の力を借りたほうが良いことが往々にしてあるのです。
※スキャルピングの場合は、この損切りを基本自分でしなくてはならないため、難しいのです。
元 銀行員|逆瀬川勇造
損失を確定させてダメージを最小限に抑える時に逆指値注文を使う
逆指値注文はストップ注文とも呼ばれる注文方法で、自分にとって不利なレートで損失を確定させてダメージを最小限に抑える目的で利用します。例えば、1ドル=100円のレートでドルを保有しており、1ドル=95円を切ると自分が許容できる損失を超えるといった状況で逆指値注文を出しておくと、仮に1ドル=90円になったとしても95円の段階で約定されます。
もちろん、相場が逆方向に動き1ドル=102円になったような場合には約定せず、約定しないまま期限が到来すると逆指値注文はなくなります。「逆指値したレート以下になったら損失を許容できない」かつ「レートが現況より上昇する可能性もある」という状況で活用したい注文方法です。
その他の注文方法
ここまで紹介してきた注文方法は、あくまでも基本的な3つの注文方法です。ここから先は、そこから派生した応用編と言うべき注文方法を紹介します。
- 応用となる注文方法
- イフダン(IFD)注文
- OCO注文
- IFO注文
IFD(イフダン)注文
新規の買い・売り注文と決済の買い・売り注文を両方とも決めておこう!という注文方法です。
設定例)現在レート112.00円のとき、111.80円で新規の買いの指値注文、112.20円で決済の売りの指値注文
OCO注文
新規の買い・売り注文または、決済の買い・売り注文を同時に入れておこう!という注文方法です。
設定例1)現在レート112.00円の時、111.80円と112.20円でそれぞれ新規の買いの指値注文・逆指値注文
設定例2)現在レート112.00円の時、111.80円と112.20円でそれぞれ決済の売りの逆指値注文と指値注文
IFO注文
IFD注文とOCO注文を組み合わせた複雑な注文方法です。IFDOCO注文と呼ばれることもあります。
まず、どのレートで新規に買うか・売るかを指値または逆指値注文で設定します。そのうえで、どのレートで決済するかを指値注文と逆指値注文両方で指定しておきます。
設定例)現在レート112.00円の時、111.80円で新規買いの指値注文&112.00円と111.60円での決済売りの指値・逆指値注文
元 銀行員|逆瀬川勇造
デモトレードを活用して様々な注文方法を覚えるのが◎
FXでは成行注文、指値注文、逆指値注文以外にもIFD注文やOCO注文、それらを組み合わせたIFO(IFDOCO)注文などさまざまな注文方法があります。IFD注文は新規注文と決済注文双方で指値注文する方法、OCO注文は指値注文と逆指値注文を同時に出す方法、IFO注文は新規注文の指値が成立した後、決済注文の指値注文と逆指値注文を同時に出す方法です。
いずれも活用できるようになると便利な注文方法ですが、その内容を理解しないまま実際の相場で注文を出すのは不安ですし、場合によっては大きな損失につながってしまう可能性もあります。最初はデモトレードを活用して注文方法を覚えるとよいでしょう。
紹介した注文方法は基本的にどこのFX会社でも可能
今回の記事で紹介した指値注文・逆指値注文・IFD注文・OCO注文・IFDOCO注文などは、国内の大手FX会社であれば基本的にどこでも可能です。
ただし、実際に使って慣れない事には難しい部分もありますので、まずは口座を作って実際に試してみる事をオススメします。
どこのFX会社を選べばいいか分からない場合には、利用者の数で選ぶのが良いでしょう。以下は国内FX会社の口座数のランキングです。
国内FX会社口座数ランキング
画像引用:矢野経済研究所:有力FX企業16社の月間データランキング-2019年2月-
国内FX会社の口座数ランキングは上記のようになっています。グループ会社単位でもっともFX口座数が多いのは、「SBI FXトレード」などを手がけるSBIグループで、証券会社単位で見た時には「DMM.com証券」となっています。
国内口座数ナンバーワンのSBIグループ
ネット銀行・投資・証券・通信サービスなどに大きな強みを持つSBIグループは、FXの領域においても大手と呼べる存在です。もっとも知名度の高い「SBI FXトレード」は、テレビCMもやっているほど有名で、多くの人がFX運用をしています。
PCでもスマホでも取引画面やあチャート画面のカスタマイズは自由自在。この記事ではPC画面での注文方法を紹介しましたが、スマホでもPCでもと変わらないレベルでの操作が可能です。
2020年オリコン顧客満足度調査FX取引初心者部門1位を獲得しており、利用者からの信頼も厚いFX会社です。
ドル円やユーロ円といった主に取引する通貨ペアに関して、スプレッドが他社に比べると非常に狭いので良い業者だと感じています。また、経済指標発表時のようなスプレッドが広がりやすいときでも、ここは安定しており売買しやすいと思います。
DMM.com証券も口座数は国内最大級
証券会社単位で見た時に、国内でもっとも多くの口座数を誇るのがDMM.com証券です
こちらもネット系の各種サービスを提供している事もあり、通信環境やスマホアプリの精度はかなり高く、極めて快適な環境でのFX取引が可能です。
業界最狭水準スプレッド、売り買いスワップ値は同等、サポート体制の充実など、総じて言うなら総合力の高いFX会社です。
【まとめ】まずはストップロスとOCO注文を使えるようになろう
FXの注文方法は、慣れるまでは複雑に感じる人も多いかもしれません。しかし、まずは少額でも良いので実際にさわって試してみて、少しずつ感覚を掴んでいきましょう。その注文がどういう方法で何を意としているのか把握することが重要です。
- FXで大切なこと
- ✔ 損失を少しでも抑えること
- ✔ 利益を着実に積み重ねること
- ✔ 精神的負担にならないように
取引の全てを成行注文でおこなうには、24時間ずっとチャートを見張っている必要が出てきてしまいますので、この記事で紹介した注文方法をできるだけ早くマスターできるようになりましょう。
まず最初は、ストップロス注文とOCO注文まで覚えられるよう、挑戦してみてください。
- この記事で紹介したFX会社
- ■SBIグループ「SBI FXトレード」
- ■DMM.com証券「DMM FX(PR)」
元 銀行員|逆瀬川勇造
自分にとっての利益を確定させる場面で指値注文は使われる
指値注文は自分にとって有利なレートで利益を確定する目的で行われます。例えば、レートが1ドル=100円で相場が上昇に向かっているケースで1ドル=102円で売りの指値注文をしておくと、その後リアルタイムで相場を見ていなくとも1ドル=102円になった段階で取引が行われます。
もちろん、相場が逆方向に動き1ドル=102円に達しなかった時には取引は成立せず、約定しなかった注文は不成立となり注文自体がなくなります。また、指値注文した後でも約定する前なら注文の取り消しや変更が可能です。「この価格でなら利益確定しても良い」かつ「その価格でなければ継続保有する」という状況で活用しやすい注文方法です。