クレカと何が違う?デビットカードのポイントを総まとめしてみた

クレカと何が違う?デビットカードのポイントを総まとめしてみた

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「銀行口座からお金を引き出さずに買い物がしたい!」

「会社の給料を入れるため」「月々の支払いのため」「貯金をするため」など、何かしらの理由で銀行や信用金庫・農協などに口座を作っている方は多いと思います。

今では実在の支店を持たない、いわゆるネット銀行も増えてきました。

しかし銀行口座からお金を出し入れするために使うキャッシュカード、お財布の中に眠っていませんか?ふだん使わないからタンスの中に……という方もいるかもしれません。

そのキャッシュカード、買い物にも使えることが多いのです!

買い物で使うカードはクレジットカードでしょ?そんな方のために今回は「デビットカード」について説明します。

え、さっきまでキャッシュカードについて話していたけどいきなり何?と思ったそんなあなたこそ、ぜひ最後までお付き合いください。

日本ではクレジットカードが主流ですが、意外と海外では『デビットカード』が強いんです。今回はデビットカード事情を見てみましょう!

目次

デビットカードってどういうもの?

まずはデビットカードがどのようなものであるか、基本から確認してみましょう。

銀行口座と紐づいた決済ができるカード!

デビットカードを簡単に表現すると「銀行口座から直接支払いができるカード」です。

そのため「銀行に入っている預金額」がクレジットカードでいう「利用可能額」ですし、銀行口座にお金を入れればそのぶん利用可能額が増えます。

このように「支払える額の確認」「利用者口座からの支払い」がその場で行われることから、デビットカードは「代金を立て替えてもらうポストペイ(後払い)」でも「あらかじめ代金を預けておくプリペイド(前払い)」でもない、現金払いに準じたカード決済として発展していったのです。

デビットカードは審査がないことも多い

クレジットカード払いの場合は利用者の使った額を一定期間、クレジットカード会社が立て替えておく必要があります。その立て替えた金額を返してもらえる人を選ぶため「審査」が行われるのです。

一方デビットカードの場合は「使ったと同時に代金が支払われる」ため、運用会社が利用者の支払額を立て替えることはほぼありません。そのため審査がないデビットカードが多くを占めているのです。

ただ一部のデビットカードについて「口座の入金額より支払い請求額が多い場合、その額を一時的に立て替える」クレジットカードに近いサービスをとるものがあります。

このサービスを導入しているようなデビットカードでは審査を必要とすることがあるのです。

なおデビットカードは金融機関の中核・勘定システムの稼働時間に左右される。24時間稼働しているところ、時間が限られているところがあるので注意が必要だね。

デビットカードはどうして便利?

デビットカードはなぜ、多くの金融機関が発行しているのでしょうか。それは利用者や加盟店にとって利便性が高く、多く使われているからです。

ではデビットカードの特徴を利便性とともに確認していきます。

カードだけで支払いができる

クレジットカードと同じくカード1枚で支払いができることは、デビットカードの大きなメリットといえるでしょう。

欲しいものとの出会いというのは偶然なことが多いです。数百円といった安いものならともかく、案外高くて困る場面も多いことでしょう。

買いたいけど財布に買えるだけの現金が入っていない、ただカバーできるだけの現金を常に持ち歩くのも不安です。

また消費税導入後はとくに、細かい小銭というのは貯まりがちです。別の会計で使えれば御の字、しかし面倒でそのまま千円札を出してしまうことも多いでしょう。

カードで支払うということはこういった「現金を使うリスク」を小さくすることにつながります。

高校生でも利用できる!

デビットカードを持てる年齢は一般に「中学生を除く15歳以上」とされています。

これはクレジットカード(18歳以上が多い)よりも低く、未成年者がカード支払いをする必要があるときには心強い味方になります。

どこで利用したかがわかりやすい

デビットカードでは銀行口座の取引履歴に「どの加盟店で支払ったか」が記載されます。クレジットカードの利用明細のように残るので、現金で支払うより後から振り返りやすいといえるでしょう。

利用直後に通知メールを送る金融機関が多い

最近ではインターネット上で口座の出入金が管理できるサービス(インターネットバンキング)をほとんどの銀行が提供しています。その際、メールアドレスを登録する場合も多いでしょう。

この登録したメールアドレス宛てにデビットカード利用時、通知のメールを送る金融機関が多くなっています。

メールで利用を承諾するわけではないので邪魔に感じるかもしれませんが、これは大切なメールです。

もし盗難やスキミングなどで不正利用がされたとしても、この支払通知メールを受信した際に気づけばすぐにデビットカードの利用停止手続きをすることができます。

不正利用を防ぐためにも、メールには一度目を通しておきましょう。

支払い手数料がかからない

利用する際に手数料が必要な支払い手段は、少し損した気分がしますよね?しかしデビットカードでは支払い時、利用者側に手数料がかかりません。もちろん銀行口座からも「商品やサービスの金額」だけが引き落とされます。

この仕組みはとくに「夜間や朝」の買いものに役立つといえるでしょう。

ここ最近はATMの利用時間拡大をする金融機関もあり、コンビニATMであれば深夜早朝の稼働も増えていますが、提携ATM手数料や時間外手数料のことを考えるとなかなか使いにくい部分もあるでしょう。

この「手数料がかかる時間帯」に、現金の代わりにデビットカードを使えば私たちにとっては「お得」といえます。

逆にデビットカードが使えない時間は、と考えてしまうかもしれません。しかしデビットカードが使えない時間というのは『銀行のシステムが動いていない時間』なので、口座から現金を引き出すこともできませんね。

使いすぎない

銀行口座に入っている金額がそのまま利用可能額となるため、使いすぎを防止しやすいこともメリットです。

クレジットカードの場合支払いは1ヶ月ほど後となるため、支払いに充てる額をあらかじめ把握しておく必要があります。

もし返済できなければそれは滞納金となってしまい、あらゆる面で負担がかかってくるのです。

しかしデビットカードは「今あるお金」から引き落とすため「借金」にはなりません。

また「一度入ってきたものが、利用額として出ていく」という形はお金の流れも単純で、頭の中で理解しやすいのです。

もちろん月額料金などを口座から支払う(口座振替)場合、預金が足りなければ引き落とすことができません。

とくに携帯電話料金にスマートフォンの端末代金分割支払いが含まれている場合などは信販ローンの返済滞納扱いとなり、その後ローンを組む場合などに影響することがあるので注意しておきましょう。

普段現金しか使っていない人にこそ、デビットカードはおススメです。クレジットカードの欠点を押さえつつ、クレジットカードに近い形で利用できるカードとしての役割は捨てがたいといえるでしょう。

ここまで特徴を解説してきましたが、耳で聞く・目で読むより「実際にやってみる」のが理解する最善の方法といえます。

じつは日本のほとんどの銀行口座では、デビットカードを発行せずともデビットカードが使えるのです。

そんな日本の事情を踏まえるため、デビットカードの種類について見ていきましょう。

デビットカードの種類

「デビットカード」といっても特定のブランドのカードを指すわけではありません。ここではデビットカードを種類別に確認していきます。

カードの発行方法

デビットカードの発行方法は大きく分けて2つ、「キャッシュカードと同一のカード」「キャッシュカードと別のカード」です。

日本のデビットカード事情は複雑で、「キャッシュカードがデビットカードとして使えるシステム」がまず整備されました。

その後国際ブランドと提携したカードが発行され始めましたが、このとき「別のカードで発行するタイプ」「キャッシュカードと一体型になったタイプ」の2種類に分かれています。

そのため厳密には「3タイプ」といえるかもしれません。

この関係性を念頭に、日本で運用されているデビットカードについて見ていきましょう。

日本で発行・運用されているデビットカード

日本で発行・運用されているデビットカードは大きく分けて3種類です。それぞれの特徴について見ていきましょう。

J-Debit

とりあえずどんなものか使ってみたい、という方におススメできるのが「J-Debit(ジェイデビット)」です。

じつはこのJ-Debit、使うのは金融機関のキャッシュカードそのものなのです。

日本の銀行は預かっているお金の膨大な流れを処理するため、巨大なシステム(勘定系システム)を各金融機関自身も関わって構築しています。

さらには銀行内だけでなく、銀行間の出入金もリアルタイムでできる仕組み(銀行間システム)が作られてきました。

コンビニ設置のATMが1台だけで済むのも、他の銀行のATMでお金を出せるのも、背景にはこうした銀行間システムとキャッシュカード仕様の共通化があります。

これはJ-Debitで複数の銀行キャッシュカードをそのまま取り扱っても、店舗側は1つの決済端末で対応できることにつながってくるのです。

(銀行間システムとJ-Debit)

導入年システム名概要
1973全国銀行データ通信システム(全銀システム・全銀ネット)振込など銀行間の取引を1日1回、日本銀行を通じまとめて決済する。2008年にゆうちょ銀行が接続
1990全国キャッシュサービス(MICS)各業態の提携システムをつなぎ、現金引き出し・残高照会などを可能に
1999J-Debit当初は8金融機関でスタート
2000クリアリングセンター稼働銀行間の資金決済が容易になり、J-Debit利用可能な金融機関が617に拡大
2004統合ATMスイッチングサービスこれまでよりも容易にATMの共同利用をしやすくするシステム

場合によっては利用手続きをしなければならないことがあるものの、それさえ済めばカード発行をすることなくJ-Debit加盟店で「キャッシュカード=デビットカード」として使うことができるのです。

利用手続きといっても「利用許可」「限度額変更」といった事柄のみで、インターネットバンキング上で手続きすれば「すぐ」使えます。

またキャッシュカードをそのまま利用することから他のカードにある「有効期限」「発行までの待ち時間」「年会費」がすべて不要ということも魅力です。

ただ名前の「J=Japan」に象徴されるように国内向けサービスとして構築されたため、海外利用やインターネット上での利用はできません。

また大規模な銀行間のシステムが背景にあるため、小さな農協や近年設立されたネット銀行では対応していないことも多くなっています。

利用できる金融機関(2018年6月現在)

金融機関種別対応状況

都市銀行

(三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行・りそな銀行・埼玉りそな銀行)

利用可能
ゆうちょ銀行・新生銀行・新銀行東京利用可能
あおぞら銀行・大和ネクスト銀行未対応
地方銀行・第二地方銀行利用可能。ただし大正銀行は未対応
ネット銀行
  • 利用可能:PayPay銀行・イオン銀行
  • 未対応:じぶん銀行・住信SBIネット銀行・セブン銀行・ソニー銀行・楽天銀行
信託銀行未対応。ただし三井住友信託銀行・SMBC信託銀行は利用可能
信用金庫利用可能。ただし信金中央金庫は未対応
信用組合利用可能な組合と未対応の組合に分かれる
労働金庫利用可能。
漁業協同組合・農業協同組合利用可能な組合と未対応の組合に分かれる
商工組合中央金庫未対応
外国銀行(外国銀行支店およびSBJ銀行含む)未対応

【VISAデビット】

クレジットカードの国際ブランドとして有名な「VISA」ですが、この決済の仕組みをデビットカードでも利用できるようにしたのが「VISAデビット」です。

そのため国内外・インターネット上問わずほとんどの「VISA加盟店」で利用できることが大きなメリットとして挙げられます。

またクレジットカードの海外キャッシングに準ずるサービスとして、銀行口座に預けてある預金もVISAデビットを使えば「VISA」「Plus」のマークがついた海外ATMで、現地通貨に換えて引き出すことができるのです。

クレジットカードに準じた取り扱いをすることから、海外利用時の保険等が付く場合もあります。

ただしクレジットカードと同じ決済システムを利用している以上、VISAデビットには有効期限があるので注意が必要です。

発行できる金融機関(2018年4月現在)

地域銀行

発行カード

(別にカード発行/キャッシュカードと一体型)

J-Debit対応JCBデビット
(3大メガバンク)三菱UFJ銀行別カード
三井住友銀行一体型×
(全国規模の銀行)りそな銀行一体型×
あおぞら銀行一体型××
(ネット銀行)PayPay銀行一体型×
楽天銀行一体型×
ソニー銀行一体型××
イオン銀行別カード
住信SBIネット銀行一体型××
(全国展開の地方銀行)スルガ銀行一体型×
北海道北海道銀行別カード×
関東埼玉りそな銀行一体型×
常陽銀行別カード×
北陸北國銀行一体型×
北陸銀行別カード
福井銀行別カード×
近畿滋賀銀行別カード×
近畿大阪銀行一体型×
九州西日本シティ銀行別カード
沖縄琉球銀行

別カード/

一体型

×

JCBデビット

日本発の国際クレジットブランド「JCB」も同じくクレジットカードの決済システムを利用したデビットカードを取り扱っています。

JCBデビットも国内外およびインターネット上のJCB加盟店で利用可能となっており、また「JCB」「Cirrus」のマークのついた海外ATMで現地通貨を引き出すことが可能となっています。

また海外利用時の補償や傷害保険などがクレジットカード同様に付いていることもあることから、クレジットカードの代替としての役割を果たす側面が強くなっています。

VISAデビットと同じくクレジットカードの発展形といえるため、カードには有効期限がある点注意しておきましょう。

また利用額に応じて年会費がかかる場合がありますが、「ドコモ・au・Softbank・Y!モバイル」の携帯料金支払いをJCBデビット払いにした場合に無料とする金融機関が多いこともチェックポイントです。

発行できる金融機関(2018年6月現在)

地域銀行発行カード

J-debit

対応

VISAデビット
(三大メガバンク)三菱UFJ銀行別カード
みずほ銀行別カード×
(ネット銀行)セブン銀行一体型××
イオン銀行一体型
楽天銀行一体型×
北海道北洋銀行別カード×
東北秋田銀行別カード×
七十七銀行別カード×
東邦銀行一体型×
関東千葉銀行

別カード/

一体型

×
北陸北陸銀行別カード
東海名古屋銀行別カード×
大垣共立銀行別カード×
十六銀行別カード×
近畿京都銀行別カード×
紀陽銀行別カード×
中国もみじ銀行別カード×
山口銀行別カード×
四国愛媛銀行別カード×
九州西日本シティ銀行別カード
福岡銀行別カード※1×
北九州銀行別カード×
親和銀行別カード×
熊本銀行別カード×
沖縄沖縄銀行

別カード/

一体型

×

※1交通系IC「SUGOCA」「nimoca」との一体型カードも発行

日本のデビットカードは『金融機関主導ではじまったJ-Debit』『クレジット国際ブランドが中心にあるVISAデビットやJCBデビット』の大きく2つに分けられることに注目しておきましょう。

海外で発行・運用されているデビットカード

じつは現在、海外ではクレジットカードよりもデビットカードの発行枚数の方が多いといわれています。

日本で発行されているブランドのほかにもさまざまなデビットカードのブランドがあり、店舗側に立つことがあれば見ることもあるでしょう。

Debit MasterCard

クレジットカード国際ブランドの1つ、MasterCardのブランドがついたデビットカードで、各加盟店で利用が可能となっています。

海外では「VISAデビット」と並んで一般的に普及するデビットカードの1つですが、日本で「Debit MasterCard」を発行する金融機関は現在ありません。

ただしクレジットカードの決済システムを利用しているため、海外で発行されたカードについては日本のMasterCard加盟店で利用可能です。

かつては東京スター銀行がこの「Debit MasterCard」を発行していました。

銀聯(ぎんれん)カード

中国でいう「J-Debit」の位置づけに近いのが「銀聯(ぎんれん)」というブランドです。

「銀聯」は中国の金融政策をまとめる中国人民銀行が中心に設立した決済ネットワークで、中国国内で使われるキャッシュカードにはこの「銀聯」ブランドが付いています。

ATMの共通利用からはじまったサービスですが、現在では銀聯を使い、直接お店で支払いができるようにもなっています。

なお中国渡航向けにも銀聯の付いたカードが発行されていますが、日本国内ではクレジットカードに銀聯が付く形です。

しかし中国国内では「与信」(信用でお金を貸す)という仕組みが定着していないため、「キャッシュカードに付いた銀聯」つまりデビットカードとしての利用が大半になっています。

この銀聯、中国人観光客の「爆買い」が注目されたことから売り上げ増加を狙い、日本国内でも取り扱うお店が増えています。

VISAデビットやJCBデビットにはゴールドカードが設定されている場合もあります。年会費は1万前後と高くはなるが、クレジットカードと同様付帯サービスが充実しているので要チェックですね。

日本独自の仕組み・J-Debitの使いかたをチェック!

では日本独自の仕組み「J-Debit」の使いかたを細かく確認してみましょう。

利用時間は使う銀行口座によって違う!

J-Debitは銀行のシステムと深く結びついた支払い方法です。そのため銀行側の勘定システムが稼働している時間に合わせて、取扱時間も変わってきます。

ただし、原則として使えるようにすることを求める「コア時間帯」というものが設定されています。

システムメンテナンスなどの際は例外ですが、この「コア時間帯」と大手銀行の取り扱い時間を確認してみましょう。

コア時間帯の設定

種別コア時間帯
平日8時~21時
休日(土日祝)9時~19時

1月1日~3日

5月3日~5日

設定しない

主要銀行対応状況

銀行名使える時間帯定期的な使用休止時間
平日土日祝日
三菱UFJ銀行24時間

第2土曜

21時~翌7時

三井住友銀行
  • 月7時~24時
  • その他24時間
  • 土24時間
  • 日0時~21時
当該曜日と同じ 
みずほ銀行24時間
  • 土0時~22時
  • 日8時~24時
当該曜日と同じ

第1・4土曜

3時~5時

ゆうちょ銀行0時5分~23時55分 

りそな銀行

埼玉りそな銀行

24時間

第2土曜

23時~翌8時

新生銀行24時間 
PayPay銀行24時間 

イオン銀行

(2018年4月から開始)

24時間

第2月曜

2時~7時

(2018年4月・日本デビットカード推進協議会発表のデータによる)

利用者・取引量の多い都市銀行や大規模な地方銀行ではコア時間帯に関わらずJ-Debitが使える場合が多く、ほぼ24時間対応しているようなところもあります。

しかし農協(JAバンク)など、規模が小さくなるほどコア時間しか使えない傾向があります。とくに深夜早朝の買い物でJ-Debitを使おうと考えている方は注意しておきましょう。

お店での使いかたをチェック

それではお店でどう使うか、手順を一度確認してみます。

支払い方法に「J-Debit」を指定

レジで支払う際、「J-Debitで」と伝えます。J-Debit自体にはポイントサービスがないため、お店のポイントカードがあれば事前に提示しておきましょう。

キャッシュカードを渡す

決済端末は基本的にクレジットカードと共通となっているため、店員さんに支払い用のキャッシュカードを渡しましょう。

レジに通してもらう

磁気ストライプをレジのスリットに通して認証することが主流ですが、現在ではIC部分を差し込み決済するタイプも多くなってきています。

暗証番号を入力

手元が隠れるタイプのテンキーにてキャッシュカードで使っている暗証番号を入力し、「確定」を押します。

引き落とし可能かチェック・引き落とし

入力されたデータが決済センターや金融機関に送られ、キャッシュカードがデビットカードとして使えるか、暗証番号が正しいか、引き落としが可能かなどをチェックします。

問題なければその場で銀行口座から引き落とされて支払いが完了します。

ポイントサービスで差が付く!?

先ほども触れたとおり、J-Debit自体にはポイントサービスが設けられていません(利用促進のキャンペーンなどが実施されることはあります。)

そのためポイントが付くクレジットブランド系のデビットカードに対して不利に見えるでしょう。

しかしJ-Debitで支払うと「現金と同じポイントが付く」場合があるのです。

なぜJ-Debitだけ現金と同じ扱いになるの?

J-Debitは銀行間の決済処理によって成り立っており、他のカードとは独立した仕組みです。

そのため月ごとに支払日が決まっているクレジット会社とは異なり「最短で3営業日」で売り上げがお店の口座に振り込まれます。

またその際に手数料が必要なのは変わりませんが、その手数料に関してもクレジットカードより低く設定されています。

こういったメリットに加え「高額商品でもATMで現金を下ろしに行く必要がない=売り上げにつなげやすい」というクレジットカードのメリットも変わらず併せ持っていることから、とくにJ-Debitが優遇される場合があるのです。

例として、大手家電量販店「ビックカメラ」「ヨドバシカメラ」は現金と同じ「10%のポイントサービス(クレジットカードは基本8%)」を実施しています。

レジで現金が引き出せる!?「キャッシュアウトサービス」が2018年4月開始

2017年4月に銀行法施行規則が改正され、デビットカードと結びついた銀行口座から現金を「スーパーなどのレジ」で引き出す業務が法令上認められることになりました。

これを踏まえ2018年4月、一部のイオンでJ-Debitの「キャッシュアウト」サービスが始まりました。

スーパーやドラッグストアでの需要を狙っているとのことで、今後も取扱店の拡大が見込まれます。

「キャッシュアウト」サービスを利用すれば「買い物」「現金の引き出し」が一度で済むため、わざわざATMに立ち寄らずに済みます。

2回並ばずに済むぶん私たち利用者は時間を効率的に利用できるほか、取扱店側にとっても「現金を引き出したい利用者がついでに買い物してくれる」需要が生まれるのです。

次に取り上げるクレジットブランド系のデビットカードが日本に普及してきた影響で、J-Debitは衰退するといわれていました。

しかし『キャッシュアウト』サービスの定着次第で、今後も利用させ続けていくかもしれませんね。

VISAデビット・JCBデビットはクレジットカードと同じ使いかた!

J-Debitの対角をなすのが「VISAデビット」「JCBデビット」といった専用のデビットカードです。ただこれらのデビットカードの使い方は「クレジットカード」にかなり近いと覚えておきましょう。

クレカが使えればデビットも使える?

「VISAデビット」はVISA加盟店で取り扱い可能、「JCBデビット」はJCB加盟店でというように、この2つのデビットカードの決済はクレジットカードのシステムを利用しています。

これはクレジットカードもネットワークにつながり「利用可能額と即時に対応」させる電子的なシステムが導入されたおかげといえるでしょう。

逆にいえば「インターネットや電話回線につながっていない決済端末で支払う」ことは難しくなります。

また「カードを通す」=「カードで決済」となるため、「カードを通した段階では有効性を確認するだけ」→「給油後に支払額が確定する」タイプのガソリンスタンドで利用することは難しいといえるでしょう。

お店での支払いかた

お店で支払うときには当然デビットカードを差し出すのですが、ポイントは「デビットではなく、一括払い」と伝えることです。

レジ側の処理はクレジットカードと変わらず、むしろデビットと伝えると「J-Debit」を連想しやすいことがその理由となります。

とくにキャッシュカードとVISAデビットなどが一体型になったタイプでは、店員の勘違いで「J-Debit」扱いになる危険性があるのです。

なお支払い時には「カード裏側と同じサイン」「暗証番号」など、クレジットカードと同じような方法で本人確認が求められることが多いです。

特典サービスで選ぼう!

VISAデビットでは銀行によってさまざまなポイントサービスと連携しているため、貯めたいポイントサービスによって銀行口座開設含めて選ぶのもひとつの方法です。

JCBデビットではJCBのポイントサービス「OkiDokiポイント」が採用されていることも多くなっており、ゴールドのデビットカードを選べば還元率も高まります。

またVISAデビット・JCBデビットともに海外旅行保険やショッピング保険など、そのランクのクレジットカードに準じた特典サービスが受けられるようになっている場合が多いです。

さらには海外ATMで現金が引き出せるなど、海外を頻繁に訪れる習慣がある場合便利につかえるでしょう。

VISAデビットやJCBデビットは年会費がかかってきます。ただ一般カードについては年会費無料になる条件が設定されているので上手に活用しましょう!

デビットカードの欠点はこう補う!

ここまで見るとクレジットカードより便利に感じるデビットカードですが、弱点もしっかり存在します。ここではそんな欠点を補うテクニックを紹介しましょう。

インターネットで利用できない(J-Debitの場合)

J-Debitは銀行口座と密接に結びついたサービスであり「キャッシュカード自体が認証のひとつ」です。

そのためインターネット上でのオンライン決済には対応していません。しかしクレジットカードを使わずとも、この欠点を補う手段が2つあります。

代引きを利用

商品を受け取る際、運送会社経由で商品の代金を支払う方法です。

イメージとして現金で支払うような感覚がありますが、ヤマト運輸と佐川急便はクレジットカードだけでなくJ-Debitの取り扱いに対応しています。

ただし発送側でJ-Debitなどカード決済の利用が不可とされた場合は現金のみの支払いとなるので注意しましょう。

また代引きは普通の発送よりも配送料金が高く設定されていることが多く、その点で利用しにくいのもネックでしょう。

プリペイド決済カードを利用

近年ではクレジットカードと同様の番号が発行され、同じ場面で使える「プリペイド決済カード」が増えてきています。

このプリペイド決済カードのなかには「銀行口座から直接お金を入れることができるタイプ」があり、スマートフォンやパソコンからの手続きだけで利用できるのです。

銀行口座から直接お金を入れられるプリペイド決済カードとしては、次のようなものが挙げられます。

(銀行口座から直接チャージできる、主なプリペイド決済サービス)

カード名ブランド発行会社銀行からのチャージ手数料プリペイド残高→口座へ移行
VプリカVISAライフカード必要×
ドコモ口座VISANTTドコモ不要×
mijicaVISAゆうちょ銀行不要
(ゆうちょ)
三井住友VISAプリペイドVISA三井住友カード必要×
ANA VISAプリペイドVISA三井住友カード必要×
dカードプリペイドVISA三井住友カード必要×
ソフトバンクカードVISAソフトバンク・おペイメント・サービス不要(一部必要)×
LINE PayカードJCBLINE不要
楽天銀行プリペイドカードJCB楽天銀行不要×
楽天銀行プリペイドカードJCB楽天銀行不要×
au WALLETカードMasterCardKDDI不要

手続きは必要ですが、デビットカードに近い使い方ができるこれらのカードを併用することでインターネットでの決済も安心です。

月々の支払い

定期的に支払う料金について、J-Debitは支払いの性格上対応していません。

また「VISAデビット」「JCBデビット」でも対応できないことがあります。ただし支払える場合もあるので、利用する際は金融機関や支払い先に一度確認しておきましょう。

3大キャリアの携帯料金はデビットカード支払いに対応!

日本の携帯電話会社大手である「NTTドコモ」「au(KDDI)」「Softbank」と、Softbankの格安SIMサービス「Y!mobile」に関しては、VISAデビットやJCBデビットでの料金支払いに対応しています。

とくに「JCBプリペイド」では年会費無料条件になっていることも多く、切り替えることで年間利用額を気にせずに済むでしょう。

一方クレジットカード支払いが主の格安SIM(MVNO)に関しては対応していないことがあるため注意が必要です。

ただし「楽天モバイル→楽天銀行のデビットカード」については利用可能です。

口座振替などが使えないか確認!

じつはデビットカード支払いに対応している携帯電話の3大キャリアは、銀行口座から直接使用料金を引き落とすことが可能です。

ポイントは付きませんが、こうした口座振替に対応していないか一度チェックしてみましょう。

少額の引き落としチェックがある場合も

定期的な料金支払いをカードで行う場合、カードが有効かチェックするために実際の料金とは別に少額の引き落としが繰り返されることがあります。

料金確定前に取り消されるため支障はありませんが、定期支払いをデビットカードから行うときは口座を空にしないよう気を付けましょう。

クレジットカードとの使い分けが重要!

デビットカードがクレジットカードの役割の大部分を担うといっても、「クレジットカード」でしか支払えないサービスは多くあります。

そのため必要に応じてクレジットカード利用を検討することも大切です。

「クレジットカード」しか対応できないサービスとは?

クレジットカードでしか対応できないサービスの特徴は「決済時に利用可能額の照会ができない」「カード確認時に支払額が確定しない」ものです。

「決済時に利用可能額の照会ができない」サービスの例として取り上げられるのは高速道路料金支払いです。

高速道路の出口などで料金を支払う際、ETCに限らずクレジットカードでの決済はできます

しかしその際利用可能額の照会はされず、後日集計した利用分をまとめて請求する仕組みになっているのです。

そのため「引き落とせるか」という保証が難しく、国際ブランドが付いたデビットカードでも対応していない場合が多くなっています。

なおサービスエリアなどでレストランや商品購入する際の支払いにはデビットカードが利用可能です。

同じようなことがガソリンスタンドでもいえます。ガソリンスタンドでクレジットカードを利用する際は「カードが利用可能か確認してから」給油することになります。

だけど自動車にどれだけガソリンが入るか、正確な値は実際に入れてみなければわからないのです。

そのため口座に入っている金額が少ないと「カードは使えても支払い可能額が足りない」ということにつながります。

クレジットカードの場合、多少の限度額超えであればクレジット会社が認めてくれることも多く、後日請求額が多くなるだけです。

しかしデビットカードで口座からお金を引き出せなければ、その分はいつ支払うのでしょうか。

実際には銀行が一時的に立て替える場合が多く、一定期間猶予が設けられます。支払いタイミングのズレは通常の決済でも起こりうることですが、残高不足にならないよう、余裕を持って利用するようにしましょう。

デビットカードで分割払いはできない!

利用可能額が「実際に持っている現金」で決まっている以上、デビットカードで分割支払いをすることはできません。

パソコンなど高額な商品を購入予定で、かつ現在の預金残高がギリギリという場合、デビットカードで支払うと公共料金など他の支払いに影響が出るかもしれません。

このようなときはクレジットカードおよび各種ローンで分割払いを選択することも大切です。

まとめ

海外ではむしろクレジットカードよりデビットカードが主流の世の中になっていますが、「クレジットカードにできてデビットカードにできないこと」はまだまだ多くあります。

そのため「どちらかに絞って使う」のではなく、使い分けることが大切です。また最近ではプリペイド決済カードも普及してきました。

「前払い」「即時払い」「後払い」の3つが揃って使えるようになったお金と支払いの関係性、上手に使い分けて「お得」を追求するのが私たちに求められているかもしれませんね。

銀行によっては利用手続きが必要ですが、まずは手持ちのキャッシュカードを使い『J-Debitでの支払い』を体感してみてください!

その後他のデビットカードの利用を検討してみても遅くはありません。

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